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私立十津那(とつくに)高校という学校がある。 瀬戸内海沿岸にある、淡路島ゲートの間近に設立された学校だ。 <こちら側>と<あちら側>の友好を深める事を目的とし、 亜人と人間の共生を目指すための学校だ。 そういった意味では、種を越えて友情を育む事はまったく目的に沿うものであるし、 場合によっては友情を超え、愛情へとつながることも稀ではないだろう。 そして、この学校に通うという事は、そうした事に対してのある種の 責任感や使命感に燃える者が多いという事でもある。 必然、学内カップル誕生率も極めて高いのである。 そして当然、そんな恩恵にあずかれない者もいるのである。 「きょうはおべんとうのおにぎりですよ。ヒウマくん」 「ああ、ありがとう」 オーク種族の奥山さんと人間の犬塚が一緒に食事をしている。 奥山さんはミズハミシマの諸島に移住した豚人系オークの子孫だという。 彼女にヒウマくんと呼ばれている犬塚勇馬は、まあいわゆる人間で、 先祖は明治維新で人斬りをやっていたとかいう話だ。 それで影響を受けているのか受け継いだ血なのか、剣道部のエースでもある。 二人はいつの間にか、やたらと仲良くなっていた。 昼食時などつかず離れずで一緒に食事などをしている。 あまつさえ最近では、奥山さんの手弁当を食べているというではないか。 羨ましい!実に羨ましい! 男子が10人いたら、そのうち3人が「いや、あれブタじゃん」と言い 4人が「ムッチリたまらん」と言い、2人が「おっぱい揉みしだきたい」と言い 1人は「いや、言うほどブタじゃない。むしろ天然で可愛い」と言う逸材に、 お弁当を作ってもらえるとは! そんなブッチャケた話どうでもいい事を考えて購買の焼きそばパン(王道)を むさぼり食っているのが、僕こと川津である。名は伏せる。 パンを食いながら上記のようなクソくだらない事を考えてしまう辺り、 中学時代にこじらせた厨2病が一切完治していない証拠なのである。 本当は僕だって彼女が欲しい!と言えない!だから欲しいそぶりなんか出さないぜ! とか思ってるのが外に滲み出て哀れを誘うような人間である。 ちなみに犬塚勇馬と同じく剣道部であり、彼と異なり部のお荷物である。 実際は誰も比較すらしないのだろうが、彼に比べなんと情けない人間だろう。 それはそうとこの焼きそばパンうめぇな。 仕入先変えたんだろうか。 「まーた一人で深刻ぶりごっこしてんのかー」 という声と共に、背中から首筋にかけてヒヤリとした質感が覆う。 「うひゃあ!」 ああ、またやってしまった。 リアクションを声に出すとか気持ち悪がられるのはわかっているのに。 だいたい誰の仕業か分かってはいたが、振り向いてみると予想通りだった。 蛇神ヤマカだ。 奥山さんと同じく<向こう側>からの留学生で、いわゆる蛇人だ。 種族名のイメージから想像するよりは随分とニンゲンなのだが、 やはりその眼、割れた舌先、なにより滑らかで美しくもあるが、 一目でそれとわかるウロコが、やはりヘビを思わせる。 何より首がヘビ級に伸びる。 眼がやたらと悪いようで、牛乳瓶の底のように分厚いメガネをしている。 「おおかた勇馬っちと自分を比べて寂しくなってんだろー 比べるだけ無駄なのよねー」 ニヤニヤと笑いながら、ヤマカがからかってくる。毎度の事だ。 チロチロと舌が出入りする。 「手製の弁当が羨ましかっただけだよ」 ウソは言っていない。本当に羨ましい。 「んー? なんならアタシのお弁当を分けてあげてもいーぞ。 お手製って言うんなら、これもお手製だぞー」 ヤマカはそう言いながら、僕の目の前で弁当箱をゆすって見せた。 「仕方ないな。食べてやるよ。 とりあえず離れてくれないか」 ああ、僕はこういう言い方しか出来ないのか。 なんと情けない。 「フフン。ヤマカちゃんの絶品弁当を見て驚けー」 ヤマカが開けた弁当箱には、唐揚げがみっしりと詰まっていた。 なんだこの男弁当。栄養バランスとか何も考えてねぇ 「それじゃ、いただきます」 とりあえず一つ唐揚げをつまみあげてバクリと食べてみた。 淡白な味わいながらも衣の味付けが絶妙で実に美味い。 これはトリササミを揚げたのだろうか。やるなヤマカ。 「美味しい?」 ヤマカが僕の顔をのぞき込む。どうでもいいが首がちょっと長くて怖いぞ。 「まあまあだな。このトリササミ揚げ」 するとヤマカはまたニヤニヤしながら話しかけてきた。 「それ、カエルの肉なのよー」 なんと。 放課後になり、部活動の時間となった。 犬塚は相変わらず、部のレギュラー陣と殺し合いのような稽古を続けている。 王仁主将の3m超えの体躯から繰り出される連撃を危なげなく裁ききり、 逆に出小手をあっさりと決めてしまった。 僕はと言えば中盤もそこそこから体力の限界を感じフラフラになっていた。 「よーし!今日の稽古終わりだ」 顧問の瀬戸先生から止めの合図がかかった。 瀬戸先生は、『全ての人種が集うアルティメット剣道大会』において 普通の人間にも関わらず圧勝に圧勝を重ねて優勝してしまった今剣聖だ。 そんな先生でも七段以上の部に出ると優勝出来ないというのだから、人間とは恐ろしい。 「皆は当然知っていると思うが、年明けに全国大会予選が開かれる。 人間の部と無差別の部の代表チームを組まねばならんのだが、そのための部内選を明日から開始する。 そのチームを元にして、冬合宿の結果でどんどん入れ替えていくからな。 とりあえず、全員今日はゆっくり休めよ」 その言葉は部内に静かな熱気をもたらした。 勝てばレギュラーか。実に羨ましい。 まあ僕には関係の無い話だ。 タオルで乱雑に汗をぬぐったあとで、すぐさま制服に着替える。 どうせシャワー室は練習後の部で取り合いになって、男臭地獄だ。 裏手から外に出ようとすると、先に出ていった部員達と、 それを待っていたカップルの片割れとがイチャイチャしていた。 犬塚も奥山さんと一緒に帰るんだろう。 だいぶ秋も深まり、冬に差し掛かってきたせいか、嫌に冷える。 そして背中と首筋をヒヤリとした質感が覆った。 「遅いわー。何でこんな寒い日にこんな待たせるかなー」 ヤマカだ。 「誰もお前と一緒に帰るなんて言ってない」 するとヤマカはまたニヤニヤとして言った 「カエル肉の唐揚げは食べたのに、カエルなんて言ってない・・・ププ」 笑いの沸点低いなぁ。この女。 「あー。あったまる・・・ 寒い日はキミの熱であったまるのが一番だわー」 「人をユタンポみたいに言いやがって」 「アタシの種族は熱が下がると動きがにぶくなってダメねー」 「ホッカイロでもつけて一人で帰れよ」 「やぁよ。熱源が近くにないと迷子になっちゃう」 「カーナビか。僕は」 いつも通り、僕らは一緒に家路につく。 家が隣同士だから仕方のない事だ。 「つーかホントそろそろ離れろよ」 「んー?せっかく女の子の感触を提供してあげてんのにー」 チロチロと舌が出入りする。確信犯か。いや、誤用なのはわかってる。 「お前の貧相な体があたったところで、何の提供にもならんよ」 「まーたまたー 今夜あたり、オトコノコタイムでしょ?」 「だから女の子がそういう事言うな。 あと、試合前にそういう事しねぇから」 出来るだけ真面目な雰囲気で突き放した。 するとヤマカはなにやら考え込んでいる。 少しは僕の意思も通じただろうか。 「前に言ってた部内試合ってやつかぁ レギュラーになれたら筆下ろしとかにする?」 何も通じてなかった。 「逆にプレッシャーになる。 あと何で童貞だって決めつけてんだ」 「長い付き合いだし知ってるに決まってんじゃん。 それに匂いでわかるのよねー ヘビは匂いにビンカンなのよー 筆下ろししたら、唯一犬塚に勝てる分野が出るぜ? どーするー?」 「だからそういう事を言うなってば!プライバシー!」 「んふふー 一応ヘビは性的な暗喩とされておりますのでー 淫魔的?なポジションになれたらいいなーってー」 「そんな見た目で淫魔も無いわ。 お前どっちかって言ったら地味目清純キャラだろ」 「処女だしね」 「だから言うなって」 いつの間にか玄関口。 「そんじゃな」 僕は何となく照れ臭くて、わざとぶっきらぼうに言う。 厨2病が治ってないから仕方ない。 「じゃあ、明日もカエルのお弁当を作ってあげるよ。 また明日ね、テンちゃん」 ヤマカがニヤニヤしながら言った。 「テンちゃんって呼ぶな・・・まったく」 今日は酷く疲れた。 練習疲れだけじゃなくて、ヤマカの相手でも疲れた・・・ かろうじてシャワーはあびた。メシも食った。 川津天(おおげさな名前だ)の一日は、もうこれで終わりにしよう。 ベッドに倒れ込むように身を投げ、心地よい睡魔に襲われた時、 ケータイメールの着信音が鳴った。ヤマカからだ。 うう・・・眠いのに。 中身を開けると『オトコノコタイムするなよー』の一文。ウゼェ そして無駄に長い空欄もウゼェ メールの最後の文章は・・・『明日はガンバレ』だった。 何で。 もっと普通に。 応援できないのか。 『おう。頑張る』の一文だけ返信して、僕は眠りに落ちた。 さて、若干時を巻き戻して下校時、裏口には取り残された男が二人。 「本当にこの部はカップル率が高いのう」 主将の王仁が嘆く。 「やはり男は顔なのかのう」 副将の奥戸も嘆く。 「カップル誕生率の高い学校じゃ言うても、 その恩恵にあずかれない者もおるのじゃけぇのう」 王仁は恨めしそうに、自分のゴツい顔をなで上げる。 我ながらなんと酷い仁王顔だと思う。 「いつかわかってくれるオナゴに出会えるじゃろ。 それまではお互い、剣の道を歩もうじゃないか。のう」 モテない男の悲しさか。 二人の剣士はいつの日にか訪れるその日を夢見て、今日も家路につくのであった。 テンちゃん現状に満足しちゃっているとこれ絶対進展なさそうな気配。 台詞には抑揚があってもどこかテンション低そうに感じるのは蛇=定温動物だからだろうかヤマカさん -- (名無しさん) 2013-06-26 02 42 24 普通に会話できる女友達がいるだけで全然違うだろというその他男子生徒からの声があがりそうですけども。あと一歩は踏み込んでこないアタックに川津君はどういう答えをだすんでしょうか -- (名無しさん) 2013-07-21 18 37 54 名前 コメント すべてのコメントを見る
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【まるてぃんぐがにっく】 グッキーの愛称で親しまれるオーストリアのスキーヤー。 <主な戦歴> 少年時代はFISレースで活躍(ケルン州ジュニア大会2年連続優勝) 1986年シュタイヤマルク州検定スキー教師資格取得 1987~88年シーズンよりサンクリストフ国立スキー学校所属 1988年シーズンオーストリア国家検定スキー教師資格取得 1991~95年シーズン サンクリストフ国立スキー学校所属 1991年第14回 サンアントン インタースキーオーストリア代表デモンストレーター 1995年第15回 野沢温泉�・インタースキーオーストリア代表デモンストレーター 1996年 第1回 国際スキー技術選手権大会 総合第4位 1997年 第2回 国際スキー技術選手権大会 総合第4位 1998年 第3回 国際スキー技術選手権大会 総合第2位 1999年 第4回 国際スキー技術選手権大会 総合第1位 2000年 第5回 国際スキー技術選手権大会 総合第1位 2001年 第6回 国際スキー技術選手権大会 総合第1位 2003年に不慮の事故により他界。 ご冥福をお祈りいたします。
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クラス:アサシン 属性:中立・悪 真名:ゴキモン 出典:デジタルモンスター 性別:男 身長・体重:不明 ステ―タス:筋力E耐久E敏捷B魔力D幸運C宝具C クラス別スキル 気配遮断(C) サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 保有スキル 嫌われの虫(A) 何処から見ても二足歩行可能なゴキブリである。 見た者は精神が不安定になる。 戦闘続行(A) 往生際が悪い。 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 ゴキブリ並みの生命力。 仕切り直し(B) 戦闘から離脱する能力。 どのような場面でも逃走可能。 宝具:『まき散らす塵(ドリームダスト)』 ランク:C 種別:対軍 レンジ:1~3 最大補足:10人 ゴミをまき散らす。 傷を負わせるのではなく精神にダメージを与える。 わざとゴミを他者の顔にぶつけることも可能。 名前
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本名はガルシア・マルコ・碁次郎(がるしあ・まるこ・ごじろう)。 1976年3月21日生まれ。牡羊座。血液型はO型。 東京狸穴高等学校勤務。用務員。 いつも丸首セーターを着ているため、マルクビさんと呼ばれている。 オートバイの修理が得意であり、よく用務員室に隣接する作業スペースで、木下未来のオートバイを直している。 過去に木下未来と何らかの貸借関係があったものと思われる。
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2009-05-07-魔法少女リリカルなのは総合スレ 9 :AmuletHeartBreaker ◆NANOHA2Mhs [sage]:2009/05/07(木) 02 03 22 ID 9iESMZi60 , -― .- 、 / /,二≧ >―- 、 { {/  ̄`丶、 \ ∨ / ` <二 ヽ // / /{/ } ヽハ . /イ /l/ | ! l | | j ノ } l l j/仍ト∧ 从|ハ|〓l 辷彡 | l 小ヒソ V7沁│ / ,′/ | l/{ . 辷ソ}j / / / | l ∧ マ ┐ . 彳′/_ノ/ l八!.{\ _´_ // / / ,. -―;-.、 / 〉 |\{__ノ// /´ / / _\ l Y {>oヘ ∠.イ `ヽ { / / \ | i| ヽ厶 ´ /⌒ヾヘ ヽ、 ! / \ . | j , 、〃 Vl \ i ヽ 人/ヽ _ _ / ハ| \ ! (. / - 7 ´ / / | ヽ .l 〃 ; " / , i Y ! { i ∧ ,.イ リ j . , |ゝ._ ; _;〈  ̄ ̄/ ノ 八ベー- 、 / / ノ ∨ `ー‐/ \ ヽ ヽ_/ / ,′ / .∠ _ Vハ ⌒ヽ ;/ / , ′ ∧ `丶 } } `く⌒ /{. / ヽ} ヽ r \ / / ヽ , . ´ | i ,′ \ ヽ / / -──‐-、 } / j l / \ー =彡 ´  ̄ ̄ ̄`ヽ Ⅵ / ri l ,/ _,> ´ | |リ { /人__, ム-― ¬  ̄/ | /⌒ヽ-―― 、 _ ⌒Yヽ人_/`ヽ、__∧ / /フ ヽ ( _⌒ ;ィ( } _/__ / _ノ 10 :AmuletHeartBreaker ◆NANOHA2Mhs [sage]:2009/05/07(木) 02 03 28 ID 9iESMZi60 ( 、__ノ / . `ヽ ,.イ\ _; =‐ ´  ̄ >― ´ ̄ ヽ / . /\; ヽ_ / ( / _; } / | / ヘ ノ  ̄ゝ _;イ j ヘ / j/ ∠}ノ { ハ ) ノ / , / `ー ( ノ ,′ / /  ̄ / , ′ / { / \ ´ ヽ、__; -‐ ´ 13 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/07(木) 04 39 33 ID BG1Q4v6g0 9-10 ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお た、たぬきちゃん……。たぬきちゃん…! うぅ……そうか…そうだったんだ…。僕がこの時間まで起き続けていた理由が今漸くわかったよ…。 全ては、このたぬきちゃんを拝むためだったんだね…。 14 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/07(木) 04 45 31 ID BG1Q4v6g0 はやてちゃん…。君は今どんな夢を見てるんだろう…。 君が幸福な夢を見ていることを…、僕は…切に願う…ぅぅ。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 36 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/09(土) 18 53 56 ID +hI5ydMx0 恋のカツンコツンだよぉ… 「おいお前っ!タッキューやるぞっ!」 「ぇえ!?僕ですかぁ!?」 GW2日目の夕暮れ時、僕と八神家御一行は無事に旅館へと到着したのだけど、 着いて早々ヴィータちゃんがあちこちを散策したらしく、彼女の提案により、僕等7人は館内にある卓球場にいるのだ。 卓球って言ったら温泉旅館の醍醐味ではあるけど、皆今日は疲れているし、明日にしたほうが…。 「ほら、ボール渡すからよっ!お前が先行なっ!」 聞く耳を持たないヴィータちゃんは僕にピンポン玉を軽く投げつけた。ていうかヴィータちゃんさ、ルールは知ってるの…? 「よくわかんないけど、打ち返せばいいんだよな?」 ま、まぁ…。一応当たってはいるか…。でもヴィータちゃん、人選ミスじゃないかなぁ…。僕以外の人のほうが…。 「いーからやるぞ!さぁ来いっ!」 「わ、わかったよ…、じゃ、じゃあ行くよー。それっ」 カツン…コツン…。ヒョロヒョロの打球がヴィータちゃんの陣地へと入っていく。 「うぉぉぉぉぉ…!」 ヴィータちゃんはアイゼンを振り回すがごとく回転し、その紅いラケットで僕の打球を打ちかえしっ…、って! 「らぁぁぁぁぁぁあ!!!!」 ちょ、ヴィータちゃん!その打法はおかしいでしょッッ!カキーン!! ちょっ、あ、わぁぁっーー、痛ッッ…!! ヴィータちゃんが全身全霊を込めて打ち込んだ球は、綺麗に僕の頬に直撃した。 ぐ…、ぅ、痛いじゃないかぁ…。 「あ、悪ィ!でもさ、タッキューって何か面白いなっ!」 ぅぅ…こっちは面白くないよ……。 「もう、ヴィータ。卓球はそんなんやないんよぉ。見ててみぃ。君ぃ、ちょっと打ってみてもらえるぅ?」 え…、は、はやてちゃん…?う、ウソ…。は、はやてちゃんと卓球……。痛みの後に天使の癒し……。 「こっちは準備OKやでぇ~。」 あ、はい…。じゃあ行きますッ…。 先ほどと同様にサーブを仕掛ける。カツン…コツン…。 「はぁぃ。」 カツン…コツン…。はやてちゃんの打球はふっくらとした放物線を描き僕の陣地へゆっくり入ってくる。 カツン…コツン…。それに応えるべく、僕も慣れない手つきでピンポン玉を打ち返していく。カツンコツン…カツンコツン…。 互いの呼吸を合わせることで生まれるラリーの応酬…。カツン…コツン…。その音は一定のリズムを築きあげていった。 僕が打ち、球がはやてちゃんの元へと渡り、はやてちゃんが打ち返す…、ただ只管それの繰り返し…。 カツンコツン…はやてちゃん…カツンコツン…。カツンコツン…はやてちゃん…カツンコツン…。 悠然たるリズムが刻まれる。カツンコツンの音の合間に、はやてちゃんの姿が一定の間隔で僕の視界に入ってくる…。 カツンコツン…はやてちゃん…カツンコツン、カツンコツン…はやてちゃん…カツンコツン…。 ああ、まさしく……。これは、はやてちゃんへの愛の3拍子…恋のメトロノーム。 ラリーを続けるたびにっ、意図をせずともっ、君への想いが自動的に膨れ上がってしまう…。 はやてちゃんへの想い…。好き。好き…。好き……。”好き”がどんどん大きくなってく……。はやてちゃん…はやてちゃっ…! 「…。えと…君…。さっきから少しずつペースが早ぅなってない…?」 「えっ…?あっ。す、すみません…。」 夢中になるあまり、僕の打球速度が速まっていたらしい…。 「私こそ鈍臭くてゴメンなぁ。自分でも自覚してるんやけど……。」 ううん。独りよがりの卓球をしていたのは僕のほうだ…。 卓球は一人じゃ出来ない。きっと人生もそれと同じで…。はやてちゃん…、僕は…勝敗のつかない卓球をこのままずっと…君と…。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 37 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/09(土) 18 55 12 ID +hI5ydMx0 ずっとはやてちゃんを見てたいよ… うぅ… ぐぅぅ… ぅうう… 47 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/11(月) 03 35 50 ID 2BZSMJTa0 は、はやてちゃん…。どうすりゃ会えるの…… 48 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/11(月) 04 28 36 ID 2BZSMJTa0 月曜日怖い はやてちゃん、もう少しだけ甘えていいかな… 君の姿を見てるだけでいい… 49 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/11(月) 04 41 25 ID 2BZSMJTa0 2-6 ほう、これはなのはさんではありませんか。可愛らしいですね。これは9歳ですか?魔法少女やってますね。 7-8 これはフェイトちゃんではないですか。おしとやかというか清楚というか…。9歳とは思えないほどオトナっぽい。 さて、次は誰が来るのやら…… 9-10 えっ…こ、これは、もしや天使…?いや、たぬき……?そんな…天使とたぬきのコラボレーションだって…? そんなことがありえていいのですか?ありえていいのですか! ドキドキ。あなたを見てると…自然とドキドキしてしまいます…。あのっ、せめてお名前を…お名前を教えてくれませんかっ! 「八神はやていいます。」 八神はやてちゃん…八神はやてちゃんって言うんだ…。 「機動六課で部隊長してますっ。」 機動六課で部隊長してるんだ…。 「正確には、元部隊長なんやけどな…。」 元部隊長なんだ…。 「なんか質問あるぅ?」 なんか質問あるんだ…。何であなただけたぬきなんだ…。 「んー、わからへんなぁ。スレ主さんの趣味やないかなぁ…?」 わからないんだ…。趣味なんだ…。 「けどなぁ、この格好って結構恥ずかしいんよ…。全身茶色やからちょっと地味やし…」 そんなことないんだ…、全然地味じゃないんだ…。 「それに、涼しいわりには所々蒸すんよ…。機能的にはあんまりよくないなぁ。」 蒸すんだ…。 「せやから、手袋と耳のカチューシャ取ってもええかなぁ?」 ええんだ…。いやえくない!えくないんだ! 君がそれを取ったらたぬき成分が抜けてただの天使になってしまうっ!そしたら僕は…まともに会話できなくなってしまう…。 「そぉなん?ちょっと試してみてもええかなぁ?(カチューシャ取り」 だ、ダメだ、よ…・ほ、ほら…それ取ったら…もう…天使になってるじゃないか……。 ああ…たぬきちゃんじゃなくなってるっ…はやてちゃん…になってる…はやてちゃん…うぅ…ぐぅ… ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ 50 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/11(月) 04 46 56 ID 2BZSMJTa0 ねえはやてちゃん……君は一体どんな気持ちでその衣装を着たの…? はやてちゃん…はやてちゃん…… 51 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/11(月) 04 56 37 ID 2BZSMJTa0 断られてもいいから告白したい ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 69 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/13(水) 05 15 19 ID t6Z/a3AB0 通じたいよぉ… とある平日、GWも終了したということで、外出中に溜まりに溜まった家事を皆で片付けることとなった。 「皆ぁ、気合入れて頑張ろうなっ。」 はやてちゃん総指揮の下、他メンバーに役割が与えられていき、おのおの仕事に取り掛かっていく。 流石一家の主だけあって、各メンバーの特徴を活かした役割分担は見事なものであり、 それプラスはやてちゃんの激励も合わさったことで、メンバー全員の士気はグンッと上がっていた。 八神総司令の命によりリビング地区の埃駆除担当となっていた僕は、せっせと床の雑巾掛けをしていた。 室内は誰の声もなく、作業の音だけが聞こえる物寂しい状況である。皆集中しているのはわかるけど…、 せっかく協力して掃除してるんだし、もう少し楽しく賑やかにやりたいじゃないか…。ねぇ、普通そう思うでしょ? というわけで、今、丁度目の前を通りかかったシャマルさんに提案してみることにした。 「あの、シャマルさん。もう少し皆でお喋りしながら掃除しませんか?そのほうが楽しめると思いますし…。」 「お喋りですかー?それならさっきからいっぱいしてますよぉー。思念通話で♪」 「え……?ぇええええええ!!?」 思いもよらぬ返答に驚きを隠しきれなかった…。だって、それってつまり、普段から僕の知らないところで皆が話してるってことじゃ… 「あっ、そこらへん気になっちゃいます?ふふっ。普段はアナタのこともこっそりと色々話してるんですよー。悪口とかも。」 ……。死にたくなった。やっぱり僕は皆から……うぅ…。ぅぅ…。 「冗談ですよーw じょ・う・だ・ん♪本気にしないでくださいっ。」 「そんな真顔で言われたら冗談に聞こえませんよっ!うぅ…。」 はぁ……。でもいいなぁ思念通話…。僕も皆と心で通じ合いたいよ…。何より…、はやてちゃんと…。はやてちゃん…ぅぅ。 「では通じてみます?やろうと思えばできますよー。魔力のないアナタでも♪」 へ?そ、それは本当ですかシャマルさん!お、お、おお、お願いします!ぜ、是非! そう乞うとシャマルさんは僕の首の付け根あたりをピッと押した。……えっ。これだけで出来ちゃうんですか…? 「はい♪試しにヴィータちゃんあたり呼んでみてはどうですかぁ?」 わ、わかりました…!”ヴィータちゃん…、ヴィータちゃん来て…!” 2度ほど呼びかけると、 「なんだよ。何か用かー?」 なんとヴィータちゃんが現れた。本当だ…凄い!これ凄いですよシャマルさん!はは、凄い…。ありがとうございますっ! 「うふふ。ほらほら。あの人のことも呼んでみたら?」 はやてちゃんのこと、ですね…。ああ、どうしよう…。ちゃんと会話できるかな…。はやてちゃんと初めての思念通話…。ドキドキ… 「あ。言うの忘れてましたけど、余りに想いが強すぎる場合、感情が思念を通じて漏れてしまうことがあるので注意ですよ♪」 ぇ、ぇええ!?ちょっとシャマルさん!そ、そんなの聞いてませんよっ!そんな事態になったら僕の気持ちが全部バレちゃぅっ…… 「3人で集まってどうしたん?」 え?わああ!そんなっ…、まだ呼んでもいないのにはやてちゃんがっ。まさか既にだだ漏れだとでも…?そんな…ダ、だめぇぇぇ…! 「呼んだんは君かぁ?」 ああっ…違う違うンだ…。僕はそんなこと想ってないんだ…いや本当は想ってるんだけど…いや、あの…いや…ぅぅ…。 70 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/13(水) 05 16 07 ID t6Z/a3AB0 「ごめんなさいっ。全部ウソなのw」 「えっ…?」 挙動不審に陥っていたところへ唐突に嘘だと告げるシャマルさん。。 あの…どういう…ことですか……。 「実は二人を呼んだのは私なのね。ちょっとアナタをからかいたくなっちゃってw」 なんですかそれ…。 「なになに?何の話してるん?」 「実は……。」 シャマルさんがはやてちゃんに事情を話してるようだ。。あぁ…残念。でも少しでも夢が見られたんだ。良しとすべきか…。はぁ…。 落ち込んで溜息をついていると、 「なぁ、別に思念通話やなくても、ええんやないかなぁ?」 え、は、はやてちゃん……? 「親から貰った大事な口があるんやし…。せやろぉ?」 はやてちゃんの柔らかそうな唇からほんわか可愛らしい関西弁が発せられる。。 は、はやてちゃん…。うん。そうだね…。 はやてちゃんの言うとおりだ…。無いものねだりをしても仕方ない。今あるもので、この口で会話を重ねていけばいい…。 それを続けていったらいつか…、いつか真の意味での思念通話。魔力なしでの心と心の会話ができるようになる気がするんだ…。 127 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/16(土) 05 52 03 ID jZo60h3a0 はやてちゃんと一緒に何処か偏狭の星でのんびりと暮らしたいなぁ… 戦いの無い平和な所でさ…、年を重ねながら、四季折々の生活を送っていくんだ… 日本同様、四季のあるその星で、春を迎えて、夏が訪れ、秋が来て、冬を越える… 様々な季節を巡って、そこに映るはやてちゃんの姿を、深く心に焼き付けたい…。 そこにある当たり前の日常を、はやてちゃんと過ごして往きたい…。 10年、20年、30年先までずっと…ずっと過ごしていきたいな… 老後は海鳴市にある八神邸に戻ってきてさ、数十年前の出来事について懐かしむんだ… 嬉しかったこと、悲しかったこと、いっぱい笑ったこと、泣いたこと…、 残りの僅かな人生を、隣にいる人と一緒に分かち合っていきたいな…。 やがては、僕も老衰もしくは病にかかり、死を迎えるときがくるであろう。 そのときは…、 「わしは…はやてさんとおれて幸せじゃった…」 数十年分の気持ちを伝えようと思う。君はなんて応えるかな…?笑顔で応えてくれるかな…? はやてちゃんの笑顔に見守られながら僕は死にたい… もしそれが実現できたなら、ああ…、こんなに幸せなことはないよね… ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 128 :学生さんは名前がない:2009/05/16(土) 05 59 15 ID LSOYowDv0 せやけど…それはただの夢や…ただの夢なんや…。 だから、、、君…まだ逝かんといてな…?絶対やで?…絶対や…。」 129 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/16(土) 06 05 09 ID jZo60h3a0 ああ 朝っぱらから泣くことになろうとは 130 :学生さんは名前がない[sage]:2009/05/16(土) 06 18 21 ID jZo60h3a0 はやてちゃん… 会いたいよ… ぅぅ… 195. ┌(┐ ・д・)┐の弟子 ◆A.K.O..... 2009/05/20(水) 00 43 22 ID 0Olr9ToQP せやけどたぬきは人を化かすんやで 204. 学生さんは名前がない2009/05/20(水) 23 19 00 ID yTz2FHJd0 195 はやてちゃん…… 僕の心は…、もうとっくの昔に化かされてるのかもしれない… でもね、もしそうだとしても、僕は全然構わないんだ…。後になって悔やんだりもしない…。 短い人生の中で君に巡りあえたこと、ただそれが嬉しいんだ…。感謝してもし足りないくらいなんだよぉ… 205. 学生さんは名前がない2009/05/20(水) 23 26 58 ID yTz2FHJd0 「はやてちゃん」って文字を書くだけで心が幸せで満たされていく… はやてちゃん…。はやてちゃん……。八神はやてちゃん… ぅぅ。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 209. 学生さんは名前がない2009/05/21(木) 07 22 29 ID SWVkq/Pq0 好きってどういうことなんだよぉ…。 とある平日の夜、リビングのソファに座ってゆっくりしていると、 「なぁ、ちょっといいか?」 声をかけられた。いつも聞きなれているこの人懐っこい声の正体は……。 後ろを振り向くと、二つの三つ網が良く似合うヴィータちゃんが声の主であった。こんな夜に何の用事だろう? 「聞きたいことがあるんだけどさー」 ヴィータちゃんが僕に聞きたいことだって…?聞かれても教えてあげられることなんて無い気がするんですけど…。 「お前って、はやてのことが好きなのか?」 「えっ…………、、ぇえええええええ!?」 あまりに突拍子でダイレクトなその質問に驚愕するしかなかった…。え、ヴィ、ちょ、ヴィータちゃんっ、どうしてっ… どうして僕がはやてちゃんのことを好きだって知ってるんだ…。シャマルさんならともかく、ヴィータちゃんにまでバレてるって…。 これは由々しき事態ってレベルじゃないよっ…。まずい…こ、これは…ぅぅ…。ぅぅう…。ぅううぅうぅ…。 「私も、さ…、はやてのことが好き、なんだけどさ……。って、おい!お前ちゃんと聞いてるかっ!?」 「うぇ?」 一人で勝手に混乱していた僕だったが、ヴィータちゃんの話にはまだ続きがあったようだ。なになに、ヴィータちゃんも…? 「なっ…、何度も言わせるなよっ…。わっ、私もはやてのことが…、す…、すきなんだ…っ!!」 両手をぶんぶんさせながら必死に告白するヴィータちゃんは可愛いかった。そうか、ヴィータちゃんも好きなんだ…。けど、、 「うん、よくわかったけど…、どうしてそれを僕に…?ま、まさか…ライバルだから潰すとでも言い張るんじゃ…」 恐る恐るヴィータちゃんの表情を伺う。 「ライバル?何言ってんだ?私はよ、その…、ただ…、この”好き”って気持ちがよくわからなくてさ…」 なるほど…。そういうことか…。そういう類の質問なら答えられそうだ。はやてちゃんへの気持ちを率直に…、素直に…。 「ねえ、ヴィータちゃん。はやてちゃんを見てるとさ、胸がキュンッってならない?もう、いっつもドキドキしてさぁ…」 「いや…そういうんじゃないな…。私はさ、なんつーか…、その…、はやてと…、ずっと一緒に居てぇんだ…。」 照れながらそう答えるヴィータちゃん。あれ、でもおかしいな。同じ”好き”のはずなのに、何故に意味の不一致が起きてしまうのだ? 「私の”好き”とお前の”好き”ってやっぱりちげーのかなぁ?」 いや…どう、なんだろう…。自信が疑念に変わっていく。”好き”って…、何なんだろう…。あれ…、僕もわからなくなってきたぞ…。 「私が答えようか。”好き”とは誰かを守りたいという気持ちだ。私は主はやてを守って生きたいからな…。」 そう言い放ったのは、柱の影から不意に現れたシグナムさんだ。なるほど合点がいく。そしてシグナムさんらしい答えでもある…。 「もー、シグナムは堅すぎよー♪ ”好き”になるってのはね、えっちなことなのよ♪ふふっ。」 にっこり笑顔のシャマルさんがシグナムさんに次いで答えた。 えっと、シャマルさん…、えっちなことですか…? 「そうですよ~。だって好きなんですもの♪」 「シャマルッ…!お前という奴はっ…!」 「でも本当のことですものw」 二人で言い争いが始まったみたいだ…。でも、そうなってしまうのも頷ける。”好き”には答えが多すぎる…。 210. 学生さんは名前がない2009/05/21(木) 07 22 57 ID SWVkq/Pq0 今ここにいないリインちゃんはヴィータちゃん説、ザフィーラさんはシグナムさん説が濃厚だろうか。 シャマルさん説は……、、まぁ置いといて…、とにかくっ。”好き”って言葉をもう少しシンプルに表現することはできないのかなぁ…。 好き、好き…、どういうことなんだろう…。難しい… 「んー、その人のために一生懸命になるってことやないかなぁ…?」 一生懸命…。そ、そうかっ…。一生懸命かっ…! 好きだから、その人と一緒にいたいって一生懸命願う…。 好きだから、その人を一生懸命守りたいって思う…。 好きだから、その人で一生懸命えっちなことを考える…。 誰かを好きになるってことは、その人に夢中になるってことなんだ…。なんとなく、判ったかも…わかった気がする… 「あの…、今答えた人誰ですかっ…!?一生懸命ってやつですっ!」 「私のやろか…?」 えっ…!?は、はやてちゃん……!?そ、そんなっ……うぅ…いつの間にこの場に天使が舞い降りていたのっ…。 「せやけど、あまり参考にならへんかも…。」 はやてちゃん…。ううん、そんなことないよ…。だって、、 君が出した答え、”好き”の意味…。僕は今、君に対してこんなにも、こんなにも一生懸命になろうとしてるのだから…。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 211. 学生さんは名前がない2009/05/21(木) 07 30 05 ID SWVkq/Pq0 206 ああ…癒されるなぁ… 八神家って本当いいものだ… 照れてるアギトちゃん可愛いな… アギトちゃんの花火で皆と盛り上がりたい… はやてちゃんと花火… ぅぅ… 220. 学生さんは名前がない2009/05/21(木) 23 59 21 ID SWVkq/Pq0 まず口を大きく開けて、「は」と発声する… その感覚を忘れないようにして、もう一度同様に繰り返し、少し大胆に「や」と発声する… 次に、舌を前歯の裏側に優しくタッチさせながらの「て」の発声…。未完成な3文字が心を時めかせる…。 4文字目は復習。さっきまで出来たことがもう一回できるだろうか…?思い出すようにして「ちゃ」と発声し、 最後に、「ん」と発声することで、上唇と下唇が運命の再会を果たす… は、や、て、ちゃ、ん…、は、や、て、ちゃ、ん……。は、や、て、ちゃ、ん… 徐々に、天使の姿が脳内に炙りだされて来る… 好きな人の姿が…心の回路に連結していく… キュンキュンキュン。キュン、キュンキュンキュン、キュンキュン、 はやてちゃん…はやてちゃん… 一度でも口にしてしまえば…、寂れた心に幸せシロップ…。温かい…あったかいよぉ… 266. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 00 00 10 ID giEa8hmO0 261 海か…それともプールかなぁ…? 休暇を利用して八神家のみんなと行きたいな…ぅぅ… 次の三連休…、海の日あたりがいいかなぁ…。でもそれまでまだ2ヶ月近くあるのか… はぁ。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 267. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 05 50 25 ID giEa8hmO0 わん…わんわんぉぉ…。 「おい!はやてっ!そっち行ったぞ!頼むっ!」 ワンワン…!ワンワン…ワン…!ワンワン!ワンワァン!ワンッ…! 「了解やヴィータ!おいでぇ、怖くないんよぉ…?おいでぇ。」 わん……くぅぅん…。わん…。。ぅぅ…、わん…。ぅぅぅ…。わん…。わ、わん……ワン!! 「あー…逃げられてもうた…」 ワンワワンワン、ワンワワンワン、ワンワン、ワンワンワンワ…。ワンワワンワンワンワンワンワン。 ワン…。ワンワンワンワン…ぅぅぅ…。 「む…、お前はまさか…。アイツなのか…?」 現状に嘆いていると、突き当たりの角から獣モードのザフィーラさんが声を…、 「って、、ザフィーラさん!ひょっとして僕ってわかるんですか!?僕の声が!」 「あ、ああ…。」 よかった…話の通じる相手が見つかって…!聞いてくださいよっ、朝起きたらこんな姿になってたんですよっ…!! そう、目が覚めて起き上がると体が縮んでいて、僕は全身毛だらけの犬になっていたのだ。 「ザフィーラさん…僕は一体どうしたら…」 「うむ…。それはおそらく、今お前の後ろでほくそ笑んでいるそいつに聞けばわかるはずだ。」 ザフィーラさんの鋭い眼光が僕の後ろ側に向けられる。それに釣られて後ろを振り返ると… 「もーぅ、ザフィーラったら!なんですぐバラしちゃうんですかぁ!」 「俺はばらしたつもりはない。ただ”聞けばわかる”と言っただけだ。」 「うっ……、もう…!ザフィーラの意地悪っ!」 あの…勝手に話が進められているようですけど、シャマルさん…、ひょっとして貴女がこの所業を…? 「……。」 シャマルさんは何も答えない。ただじーっとこちらを見ているだけである。あの、シャマルさん……? 「ねえザフィーラぁ、この子が何て喋ってるかわかるー?」 だぁぁぁ…、そうだった…。ザフィーラさんとの会話で安心して忘れかけてたけど、今の僕は犬語しか喋れないのだった…。 「あの…スミマセン…、ザフィーラさん…翻訳、頼めますか…?」 「了解した。」 ザフィーラさんがうまくやってくれると信じ、僕は高みから見下ろしてくるシャマルさんへと声を張り上げた。 「シャマルさん!どうして…こんな悪ふざけを…!今すぐ元に戻して下さいよっ!」 「…と言っている。」 「あらぁ?戻してもいいのかしらぁ?アナタも知ってるはずよね?はやてちゃんが”犬好き”だってこと♪」 「えっ…あっ…。そ、それは……。」 「…と言っている。」 はやてちゃんは犬が好き…。それは知ってる…。ザフィーラさんが普段から獣でいる理由もこれにあたるからだ…。 「それでぇ、どうだったのぉ?はやてちゃんに追いかけて貰ってぇ♪ 楽しかったぁ?」 268. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 05 50 40 ID giEa8hmO0 「正直……。…たまりませんでした。もう…死んでもいいってくらい……でした…」 「…と言ってry」 「あらそうw 良かったじゃない♪」 シャマルさんはニヤニヤしながらこちらの様子を伺ってくる。ぐぐっ…悔しいけど…今回はシャマルさんに感謝せねばなるまい…。 はやてちゃんに追いかけて貰える、なんて今後の人生でもう二度とないだろうから…。 「シャマルさん、ありがとうございます…。もう僕は…幸せすぎて……ぅぅ…」 「お礼はいいわぁ♪ その代わり気をつけて。この変身魔法には特別な術式が施されてるのね♪」 特別な術式…?なにやら可笑しなことを言い出すシャマルさん。 「えっと、どういうことでしょうか…?」 「この魔法はですね、はやてちゃんに触れてしまうと解けてしまう魔法なのよぉ♪」 え?ええ…? 「つまりね、アナタがはやてちゃんに触れた瞬間、裸のまま人間に戻っちゃうってことなのよ~w」 なっ……なんですってぇぇぇぇ!!? じゃあ…もしはやてちゃんに捕まったら…… 「オ・ワ・リ♪ いろんな意味でね♪はやてちゃんに追いかけてもらえるんですもの、それくらいの代償は仕方ないわぁ♪」 そんな……そんなのって… 「ほぉら考えてる時間はないわよー、ご本人の登場みたい♪」 「ほぁぁー、やっと見つけたぁー。シャマルが見ててくれたん…?」 ウソでしょ…。わ、わあああああ…!! 僕は全速力でその場から逃げ出した。 「あぁ~ん、待ってぇーなぁ。どうして逃げるん?」 はやてちゃんが追いかけてくる。はやてちゃんが…僕を追いかけてくる…。こんなこと…もう二度と起こりえないのに…。 ぅぅ…くそぅ…くそぉぉ…くそぉぉぉぉぉ…。屋内には騒がしい犬の鳴き声だけが響き渡っていた。 ただひたすら逃げ回る子犬…。――と、ここで、犬相手に追いかけっこは流石に疲れたのだろうか、はやてちゃんの足音が止んだ。 掴まらずに済んだのだと、少々安堵しながら振り向くと、約10M先に悲しそうな表情をしているはやてちゃんの姿があった…。 「なんでやろ…。私、あの子に嫌われてるんかなぁ…?」 胸にズキンっと痛みが襲う…。そんな……、はやてちゃん…、嫌いなわけ…ないよ…嫌いわけないんだよ…。 好き……。好きなんだよ…。僕ははやてちゃんが…大好きなんだ……。好き……好き……好き……。 またも屋内に犬の鳴き声が響き渡る。何度”好き”と言おうと、それは人間の言葉に変換されないただの犬語だ。 犬の言葉は…人間には伝わらない…。僕はどうしようもないやるせなさを感じた…。はやてちゃん……ぅぅ…ぅぅぅ…。 「おいで…。」 ぇ…?はやてちゃん…? はやてちゃんはその場にしゃがみ込み、僕を呼び込む。 そんな…まさか気持ちが伝わったの…?いや…でも、例え伝わったとしても、触れた瞬間、魔法は解けてしまうんだ…。 伝わらない”好き”、追いかけ手を差し伸べてくる彼女、触れたら終わり…。色んな想いが交錯し、葛藤塗れの心で僕は……、 ワンワン、ぅぅ…。ワンワン… ワンワン…ワンワン……。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 269. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 05 51 24 ID giEa8hmO0 ぅぅう……ワンワンワン…わんわん…わんわん…。 わんわん… うぅぅ… 280. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 23 43 45 ID giEa8hmO0 はやてちゃん…はやてちゃん……はやてちゃん… はやてちゃんはやてちゃんはやてちゃんはやてちゃんはやてちゃん… はやてちゃん…。はやてちゃんはやてちゃんはやてちゃん…ぅぅ… 呼べば呼ぶほど幸せな気持ちになれるぅ…… ぅぅ… 呼ぶだけで幸せになれるなんて…… まるで魔法だよぉ… 281. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 23 46 52 ID giEa8hmO0 久々に…どうしようかな…。ぅう…。よし決めたぞ…久々に見ちゃうぞ…! えい! 9-10 ぅう…たぬきちゃん…。ああ、あいも変わらず君は愛らしい姿のままで…… ああ、いつぶりかなぁ?10年ぶりくらいな気がする…。長い長い時を越えて、ようやくたぬきちゃんに再び巡りあえたよぉ…ぅぅ 282. 学生さんは名前がない2009/05/26(火) 23 56 38 ID giEa8hmO0 そういえば…いよいよ迫ってきたよね…。 はぁ。どうしよう…。どうしようどうしょう…。ぁぁぁ…どうしよう… はやてちゃん…ぅぅぅ… はぁ。 284. 学生さんは名前がない2009/05/27(水) 00 05 58 ID 98CeOXPL0 うん…。はやてちゃん…可愛い……。か、かわいいよぅ…… す、すぅ…。 ぅぅぅ…。ワン…ワンワン!わんわん! 340. 学生さんは名前がない2009/05/29(金) 23 16 35 ID RBHUaTX/0 323 良かった…。まだ写真が残ってた。 昨日見るより、平日全員を倒して見たほうが、気持ち的に全然違うって思っていたんだ…。 スレの流れからはやてちゃんの写真であることは大方予想はついていたし…。 そして今、ようやっと……その写真の扉を開くことができる… キィィ… ああ…。。やっぱり。やっぱりはやてちゃんがいましたね……。 お友達と皆で海に……。ああ…とても、楽しそう。。 とても楽しそうなはやてちゃんを見て、僕の疲れとかそういうのは……もう……あはぁ… 341. 学生さんは名前がない2009/05/29(金) 23 18 24 ID RBHUaTX/0 323 飛行機雲が映ってる……願わくば、僕はその便の飛行機に乗っかって、 高度何万メートルから、はやてちゃんたちが遊んでる光景を眼に焼き付けたい… 高度何万メートルだから、米粒、いやたぶん見えないだろうけど… それでも、写真じゃない、本物のはやてちゃんが見れるとしたら僕は…… 342. 学生さんは名前がない2009/05/29(金) 23 22 50 ID RBHUaTX/0 312 はやてちゃんと電話かぁ……はやてちゃんと会話できるなんて夢みたいだよね… 343. 学生さんは名前がない2009/05/29(金) 23 44 57 ID RBHUaTX/0 ホント、夢見たいな話だよまったくぅ…… トゥルルル、トゥルルルル ん?電話…?誰だろうこんな時間に。。えっと今は5月29日の23時44分32秒。僕はいつもどおり2ちゃんねるタイムだ。 普段はあまりならないはずの携帯電話。。 親かなぁ…?いやとっくに寝てるはずだよなぁ…。 携帯電話のディスプレイには見知らぬ番号…。非通知でもなく、何処にでもありそうなありふれたその番号…。 でも何故だろう。この番号、知らないはずなのに……、とても心地よく、あたたかい気持ちにさせてくれる… ただの電話番号なのに……。どうしてだろう。ドキドキ。妙な好奇心。出たい……という気持ち。 ピッ。 好奇心そのままに、きがつけば僕はその着信を受けていた…。もし…もし…。 「あ、やっと出てくれたぁ。こんばんはぁ。」 えっ……。え?瞬間、疑いの念が生じる。イタズラ…?いや…、でもこの越えは… 「夜分遅くにすみません、八神はやてです。」 は…や…て…ちゃん…?うそ…ホントウに…?はやて…ちゃん…? 「ほんまもんやよ。今日もお疲れ様ぁ。相談事があるって聞いたから電話したんよぉ。」 受話器から、ほんまもんのはやてちゃんの声が、はやてちゃんの意思が、はやてちゃんの心の音が聞こえてくる…… トクン…トクン……安らぎを与えてくれるその声は日々の疲労を癒す天使の声…。話すことも忘れて聴き更ける…。 「もぅ、聴いてるん…?」 はい。聴いています…。生まれたときからずっと、ずっと僕ははやてちゃんの声を聴いてたんだ…。 そして今、ぼくは、僕の声をはやてちゃんに届けたい…。 届いて…、くれるかな…?届いて、ほしい…。 受話器に一つの願いをかける。電話さん電話さん…どうか…僕の声をはやてちゃんに届けてくださいませんか…? 会話の、文章の、1文の、1文字の、その発音を、ひとつひとつ頭の中で…何度も何度も試行錯誤、悩んで…なやんで…組み立てていく。 拙く、恥ずかしい気持ちを…恋の原動力に変えて…。 伝わってくれるかな…… ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 381. 学生さんは名前がない2009/06/02(火) 04 25 48 ID qYEg38v20 伝わらない気持ちの届け方だよぉ…。 とある平日の夕方のこと。 その日の掃除が終了し自分の部屋に篭っていると、トントンと扉を叩くノック音が聞こえてきた。 「おい、いるか?リビングに集合だとよ」 扉の外から聞こえてきたのはヴィータちゃんの声だ。こうやって部屋の前まで来ることは初めてな気がする。 「ん?集合?ヴィータちゃん、何かあったの?」 「まぁな、とにかく来てくれ。皆待ってるからよ。私は先に行ってるぞー」 皆が…?一体何の用だろう。うーん…。何か悪い事でもしたかな…?掃除のダメ出しとか…?いやそれとも……。 考えられる理由はいくつかあったけど、僕はとりあえず部屋を後にして、リビングへと行ってみることにした。 リビングへの扉を開けて辺りを見回すと、いつもの八神家のメンバーが……、と思いきや、若干一名足りない。 足りないメンバーは、八神家の主はやてちゃんである。いつも最初にはやてちゃんを探すからすぐに気づいてしまった…。 「あの、シャマルさん。はやてちゃんは何処に…?」 「はやてちゃんなら夕飯の買出しでーす♪」 軽快にそう答えるシャマルさん。ということは、はやてちゃん以外のメンバーが呼び出されたという事になるんだろうか。 リビングの中央では、シグナムさんが腕組みをして立っている。これから何が始まるというんだろう…? 「おお、来たか。これで揃ったな」 なにやら物々しい雰囲気のシグナムさん。この態度から察するに掃除のダメ出しでは無さそうだけども…。 「さて、わざわざ皆に集まってもらったのは他でもない…」 皆に召集をかけた理由…なんだろう…。ゴクリ…。 「皆も知っているとは思うが、我等が主八神はやての誕生日が2日後に迫っている。 そこでこれから、『2009年度八神はやて誕生日会』についての作戦会議を執り行う!まずは、仕切り役だが…」 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 「む?どうした?お前が仕切り役に立候補したいのか?」 「あ、、い、いや……、その…違いますっ。す、すみません…。」 つい声を大にして取り乱てしまった…。……けどッ。ああぁっ、なんてことだ……。 カレンダーを見るといつの間にか6月になっていて、はやてちゃんの誕生日(6月4日)がすぐそこまで来ているではないか…。 八神家の皆との暮らしがあまりに幸せ過ぎて忘れていた…。好きな人の誕生日を忘れてるだなんて…。僕は…ぁぁ…ぅう… 「ふふ、去年はアナタが仕切って大成功でしたもんね、シグナム♪」 「ああ。去年はサプライズで行ったのが功を奏したのか、主はやても特に喜んでくれた。でだな、今年は…」 ヴォルケンの皆は、今年の誕生会についての提案を各々出し合っているようだ…。 皆はちゃんと日程を把握してこの日のために色々と備えていたのだろう。それに比べて僕は…。ぅう…。一人蚊帳の外だ…。 382. 学生さんは名前がない2009/06/02(火) 04 26 16 ID qYEg38v20 ああ…。ど、どうしよう…。ぅぅ…。どうしよう…。 背中に嫌な汗が滴り堕ちる。 2日。後2日しかない…。にも関わらず何の準備もしてない…。僕は一体どうしたら…。 「あらぁ、トイレでも我慢してるような顔しちゃって。どうかしたのぉ?」 タイムリミットに絶望していると、その様子を察したのか、シャマルさんが声をかけてくれた。 シャマルさんといえば、いつも僕の話を聞いてくれたり、知恵を貸してくれる人だ。ならば…。シャマルさんなら…。 シャマルさんなら何とかしてくれるかもしれないっ……。 「あのっ、シャマルさんっ!」 「はい?って、ちょっ!キャッ!なんですか!?何処につれてく気ですかぁ~~?」 陵南の仙道に頼るような胸中で、僕は半ば強引にシャマルさんを小部屋の一室に連れ出した。 「もう!何なんですかっ!?こんなところに連れ出してっ!ま、まさか…ひょっとして…だ、ダメですからね…!?」 「ち、違いますよっ!そんなんじゃありませんって!あ、あの、恥ずかしい話なんですが、実は……。」 僕はシャマルさんに事の経緯を説明した。経緯といっても、ただ僕が誕生日を失念していただけなのだが…。 「あらぁ、そんなことで悩んでたのぉ?」 「そんなことて!2日前に気付けたからまだいいですけど…、まだプレゼントも何も用意してないんですよっ…?」 「はぁ。何を言い出すのかと思ったら…。アナタもわかってるはずでしょう?はやてちゃんがそんなこと気にすると思う?」 確かに…。はやてちゃんは気にしないかもしれない。いや、きっと気にしないだろう…。 「こういうのはですね、気持ちが大事なんですよ。キーモーチッ。昔からよく言うでしょう?」 シャマルさんの言っている事は尤もだ。大切なのは気持ち、祝いたいという気持ち…。それはわかってる…。わかってるけど…。 「確かにそうですね…。けれど…、もしも、”伝わらない気持ち”があるとしたら、それはどう届けたらいいんでしょうか…?」 「はい…?」 「僕…、ぅぅ…はやてちゃんを前にしたら喋られなくなってしまうから…。言葉じゃ気持ちを伝える事が出来ないんです…。 だから…気持ちを具現化してプレゼントという形で、はやてちゃんに渡したいんです……。」 「ふぅん、そうですかぁ。”はやてちゃんの前では喋れない”、ですかぁ。私の前ではこんなに舌が回るのにねぇ?」 「えっ?あ、そ、それは……、あの…、うぅ…。」 「あのですね、言っておきますけど、私はアナタのドラえもんでも何でもないのよ?そこらへんわかってます?」 いつも笑顔を絶やさないシャマルさんには珍しく少々怒っているようだ…。ここはなんとかして機嫌を取らなければ…。 「あ、あのっ、ド、ドラえもんだって…、、その、愛嬌があって、その、可愛らしいと思いますっ…!」 足りない頭から搾り出した会心のお世辞だ…。どうだ…?効いてくれるか…!? 「あらぁ?アナタってそういうことも言えたのねぇ(笑) はやてちゃんにも言ってあげたらいいのに♪」 ぐっ…、この程度のお世辞では見抜かれて当然か…。流石はシャマルさんだ。 …それにしてもドラえもんかぁ。 ぅぅ…。はやてちゃんにドラえもん…。共通点たぬき…。た、たぬきちゃん…。はやてもん…。ドラちゃん…はやちゃん…。 383. 学生さんは名前がない2009/06/02(火) 04 26 33 ID qYEg38v20 「それで、アナタは結局どうしたいんですか?」 妄想に耽っていると、シャマルさんが具体的な結論を迫ってきた。シャマルさん…。。僕はですね…、、僕はっ…、 「はやてちゃんに……、もっと……、もっと一生懸命になりたいんですっ…!」 「はい…?あのぉ、言っている意味がよくわからないんですが…。」 自分でもよくわからない…。でも、きっと…、伝えたいんだと思う。祝いたいという気持ちと、好きって気持ちと…。だから…、 「僕は…、、はやてちゃんに…、誕生日プレゼントを渡したい……、です…。」 「そんなに渡したいのなら、渡せばいいんじゃないですか?」 「仰る通りなんですが…、急だったもので…、何を買おうにも如何せん資金が足りなくて…。」 「あぁ、そういうことですかぁ。それでわざわざ財政担当である私を相談役に選んだのね…。」 「いえっ、決してそういうわけじゃ…!ただシャマルさんはいつもはやてちゃんと僕の仲を取り持とうとしてくれるから…。それでっ…」 必死に言い訳する僕に対し、シャマルさんは、ふぅ、と軽くため息を漏らした後、静かにいつもの笑みを浮かべた。 「わかったわぁ。それで、私はどうしたらいいんですかぁ?」 「あの……出来れば…、給料の前借りをお願いしたいんです……。」 そう乞うとシャマルさんは懐から黄緑色のサイフを取り出し、6月分の給料を……、って、 「シャマルさん!これ、いつもより多いですよ!?2倍以上ありますっ!」 「サービスよ、サービス。これでプレゼントを買って、はやてちゃんにちゃんと気持ちを伝えなさいな。それじゃ頑張ってね。」 去るシャマルさんのその後姿は、貴女一体いくつなんですかと言いたくなるほどの風貌だったけど、 そんなことより今は、ここまでしてくれたシャマルさんに心からお礼を言わねばなるまい…。 「本当に…本当にありがとうございますシャマルさん…。」 これで、はやてちゃんへの誕生日プレゼントを買う事が出来ます…! ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 398. 学生さんは名前がない2009/06/03(水) 04 12 07 ID MXf7Wf6t0 ちょっと行ってきたよぉ…。 翌日。はやてちゃんの誕生日が明日に迫り、そのプレゼントを買うために僕は電車で街へと出向いていた。 街中は奇抜な格好をした若者やカップルで蠢いており、みすぼらしい身形をしている自分はどう見ても場違いだったが、 それでもはやてちゃんのために、と考えることでそんな惨めな気分もやり過ごす事が出来た。 慣れない人ごみの中を早足で通り抜け、僕は今、とあるデパートの入り口を前に直立している。 何やら豪華そうなデパートだけども、お金ならのことなら大丈夫だ。シャマルさんのおかげで予算はそれなりにある…。 それよりプレゼントの内容をどうするか…。オーソドックスに行けば宝石系だろうか?いや、それとも…。ダメだ…わからない…。 何せ、好きな人にプレゼントを贈るのは初めてだからな…。ぁぁ、どうしよう…。とりあえず何でもいいから何か行動しなきゃ…。 僕は入り口前のマップを参考に1Fの宝石店から順番に見て回る事にした。 店内に入ると、何だろう…、皆から見られているような錯覚に陥る。自意識過剰なだけだろうか。 店員の視線が怖い。全員敵とさえ思えてくる…。怖い…。怖いよぉ…。怖いけど……、 はやてちゃんにプレゼントをするんだと自分に何度も呼びかけ、自分の心を勇気付ける…。 大丈夫。まだ見物している段階だし、店員から話しかけられるなんてことは……、 「お客様、何かお探しですか?」 ひっ…!な、なんで……なんで話しかけてくるのっ…。店員さんってお会計だけやる人じゃないのっ…?ぅ、ぅぅ… 店員の呼びかけは聞かないフリをして、その場から即逃げようとしたそのとき、 「あれ、ひょっとして君は…。」 えっ…?この声…そういえば聞き覚えがあるような…?記憶を信じて、後ろを振り返ると、 「フェイト…さん…?」 「やっぱり君だったんだ。前にはやての家で会ったよね?」 そこにはフェイト・T・ハラオウンさんこと、フェイトちゃんがいるではないか…。で、でも…どうしてこんなところで働いて…。 「えっと…知り合いに代役を頼まれちゃって…。私は無理だって言ったんだけど、立ってるだけでいいって言われて…。 でも、立ってるだけじゃ仕事とは言えないし…。だからちょっと接客してみたくなったんだ…。」 デパートの接客業なんて一夕一朝で身につくものではないはず…。にも拘らずフェイトちゃんは完璧にその店に溶け込んでいた。 これは、フェイトちゃんの美貌と執務官としてのコミュ力があってこそのものなのだろう…。まぁ…、とにもかくにもだ…、、 「良かった…。話せる相手が見つかって…。本当に良かったです…。これで安心してプレゼントを買う事が出来ますっ…」 「プレゼント?あ、ひょっとしてはやての誕生日に…?」 流石フェイトちゃんだ…。はやてちゃんの友人だけあって理解が早い。これは非常に助かる…。 「予算はどれくらいかな…?」 僕はおおよその予算をフェイトちゃんに伝え、さらに加えてもう一つ…、 「あの…、出来れば、なんですが、この予算を全額フルに使いたいんです…。」 手持ちの資金は全て使い切りたかった。それがはやてちゃんに対する愛情の証明になる気がしたから…。 399. 学生さんは名前がない2009/06/03(水) 04 12 39 ID MXf7Wf6t0 「わかりましたっ。それではこちらに。」 フェイトちゃんは僕を所定の宝石コーナーまで案内してくれた。周囲には煌びやかなネックレスやイヤリング、指輪が並ぶ。 指輪か……。ああ…、僕もいつか…はやてちゃんに…ぅぅ…。 「えっと、これなんかいいと思うんだけど。どうかな?」 軽く妄想に浸る僕に向けて、フェイトちゃんが紹介してくれたのは”ムーンストーン”と呼ばれる宝石のついたネックレスだった。 「これはね、6月の誕生石なんだ。本来6月には誕生石が3種類あって、一つがこのムーンストーン。 二つ目はアレキサンドライト。三つ目はパール。あ、三つ目は有名だよね。日本名でいうと真珠だよ。」 フェイトちゃんは素人とは思えない説明をしてくれる…。これも雑学の知識の一つなんだろうか…流石といわざるをえない。 「ほら、見て。ムーンストーンはね、見る角度によって、ほら…」 「本当だ…。凄い…。水色になったり透明になったり……。綺麗…ですね…。」 その透明感のある水色は…まるではやてちゃんの瞳を思わせる様だった…。いとしい人の綺麗な瞳を…。 ムーンストーンは一発で僕の購買意欲を虜にした。 「フェイトさん、僕、これに決めましたっ!」 「う、うん…。でもね、それだと…ほら、金額が…。」 「あっ…。」 値札を見ると予算の約半分の値を示していた。こんなに綺麗なムーンストーンなのに、何で他のモノより安いんだろう…。 「えっとね、この値段近辺の商品となると、基本的にダイヤの数で値段は決まっちゃうんだ…。」 ダイヤの数、ですか……。正直ショックだった。こんなに眩い輝きを放つ宝石なのに、値打ちが低いだなんて…。 「これじゃ予算には程遠いですね……。はぁ……。残念です…。」 「ねえ、そんなに予算に拘らなくてもいいんじゃないかな?はやてならきっと喜んでくれると思うよ…?」 はやてちゃんなら、はやてなら、フェイトちゃんもシャマルさんと同じことを言ってくる。確かに…、確かにそうかもしれない…。 「でも…、それは結局のところ妥協ということになる気がするんです…。僕は…妥協したくない……。だから…。」 「わかったよっ。君がそこまで言うのなら…。」 そう言ってフェイトちゃんは違う宝石ケースからもう一つのネックレスを取り出した。小さな一粒の宝石が輝いている。 「えっと、フェイトさん……それは…?」 「これはただのダイヤだよ。小さいけどね。値段もムーンストーンよりちょっと安くなっちゃう。だから、こうしてみるのはどうかな?」 フェイトちゃんはそのダイヤとムーンストーンのネックレスを二つ重ねてその細い首に装着してみせた。 「ほら…、こういうのもいいと思うんだ…。どうかな…?」 フェイトちゃんの首元で上下二つの宝石が輝きを放つ…。なるほど…。これは素晴らしい…。二つなら値段も申し分ないし…。 「フェイトさん…。僕っ…この二つに決めましたっ…!お会計をお願いします!げ、げ、現金で!」 ”現金で”。一度は言ってみたかった言葉だった。 「ふふ。君はせっかちさんだね。こちらへどうぞー。」 400. 学生さんは名前がない2009/06/03(水) 04 13 01 ID MXf7Wf6t0 フェイトちゃんは二つのネックレスを包装してくれているようだ。 はぁ。良かった。フェイトちゃんのおかげで無事に買い終えることが…、、、いや、ちょっと待てよ…。 ここに来て一抹の不安が頭を過ぎる。それは資金面の話ではなく、 「あの…フェイトさん、本当にネックレスで大丈夫ですかね…?」 「うん?」 「はやてちゃんはいつも剣十字型のネックレスを身に纏ってるから…ネックレスに関しては事足りているのでは…」 「ああ、それなら大丈夫だよ。うん、きっと大丈夫。それともネックレスはやめて指輪にしてみる?」 冗談交じりに言うフェイトちゃん…。 「い、いや……、ネッ、ネックレスで大丈夫です……」 「ふふ。」 はやてちゃんに指輪のプレゼントなんて…そんなの絶対恥ずかしすぎるよ…ぅぅ… 「はい、出来たよ。」 彼女が差し出したそれは、薄ピンク色の小さな長方形の入れ物に、白いリボンが丁寧に巻かれていた。 「ああ、すごい…。本当に何から何までありがとうございますっ。後は会計を済ますだけですね…。」 「支払いはこんな感じだけど大丈夫かな?」 フェイトちゃんは二品の合計値を電卓で計算し、僕に見せてきた。うん。希望通り予算ギリギリだ。良かった…。 「じゃ、じゃあこれでっ。。」 「はぁぃ、確かにいただきました。ありがとうございましたぁ。あ、それと…ちょっと気になったことが…。」 「はい…?何でしょうか?」 フェイトちゃんはプレゼントを持って帰ろうとする僕を呼び止めた。 「君の…、その、帰りの交通費は大丈夫なのかな…?」 「へっ…?あっ……。ぁぁぁぁぁっ…」 しまったぁぁ…。帰りの電車賃を計算に入れるのを忘れてた…。ぅぅ…このままじゃ帰りは徒歩という事に…ぁぁぁぁ…。 「はい、じゃあ帰りはこれで。」 おろおろしていると、フェイトちゃんは手持ちのサイフからお札を一枚取り出し僕に手渡した。 「えっ…!?あの…いいんですか…?」 「うん。私からのサービスだよ。ちゃんとはやてにプレゼント渡してあげてねっ。」 「ぅぅ…フェイトさん…ありがとうございます…。」 フェイトちゃんの女神級のサービスにより、僕は無事に帰りの電車に乗る事が出来たのだった…。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 412. 学生さんは名前がない2009/06/03(水) 22 42 32 ID MXf7Wf6t0 その帰り道だよぉ…。 時刻は既に20時を回っていた。 僕の手には、はやてちゃんへのプレゼントと雑貨店で購入したメッセージカードが入った紙袋が握られている。 持ち歩く手が視界に入るたび、自然と笑みが零れ、 「はやてちゃんはこのプレゼントを喜んでくれるかなぁ…?」 そんなことばかりを考えるようになっていた…。 泣いても笑っても明日がはやてちゃんの誕生日。明日は一体、どんな一日になるんだろう。楽しみで楽しみで……、おっとっ…、 明日のことを考えながら歩いているといつの間にか馴染みのある家の門の前に来ていた。八神家の門だ。 ピンポーン 「只今戻りましたぁ」 チャイムを鳴らし挨拶をすると、ガチャと施錠の解除音がなる。ゆっくりと扉を開くと……、 「もう、きみぃ、こんな時間まで何処行ってたん!?」 えっ…。は、はやてちゃん……!? それは、街中を歩き回った僕の疲労を余裕で癒してくれる天使のお出迎えだった…。 「いや、あの…ちょっと、プ、プレz…あっ…んむぐっ…」 僕は滑りそうになった口を手で塞ぐ。危うく、明日渡すはずの誕生日プレゼントを今渡すところだった…。 「んー、なんやよくわからへんけど…。遅くまで外出するときは、ちゃんと連絡せなあかんよぉ?」 「は、はい…ご、ごめんなさい…。」 「ご飯は食べてきたん?」 「い、いえ…。ま、まだです…。」 「ほんなら、今から準備するから食卓で待っててなぁ。」 あぁ………。あぁぁ……。あぁぁ……。ぁぁぁぁ………。もう……。。ぁぁ…もう…。まさに、感無量という奴だ…。 はやてちゃんに出迎えてもらって、さらにはやてちゃんの手料理が食べられるなんて…。 ああ……。もう幸せすぎて明日死ぬんじゃないか僕は…。ぅぅぅ…はぁ…あはぁ…――。 ――夕食後、僕は自分部屋に戻り、メッセージカードと睨めっこをしていた。 どうもカードの大きさが少し小さい気がする。もう少し大きいカードにすればよかっただろうか…。 はやてちゃんには伝えたいことがいっぱいある………。 誕生のお祝いのこと、日頃の感謝のこと…、それから…いつも笑顔をくれる貴女に… 僕は、自分の中で言葉を厳選し、何とかそれに収まる様、ピンク色のペンで今のありのままの気持ちを綴った。 「よし、出来た…。あとは……。これを明日はやてちゃんに渡すだけだ…。」 http //hisazin-up.dyndns.org/up/src/95588.jpg ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 434. 学生さんは名前がない2009/06/04(木) 23 11 04 ID s0Wpv4nl0 大好きな人の大切な日だよぉ… 現在の時刻は6月4日木曜日の19時。リビングの灯は既に消され、僕の眼に映るのは、 円形の特大ケーキに刺さる蝋燭の火とそれによって照らされた愛しい人たちの姿のみである。 今まさに、八神はやてちゃんの誕生日会が始まろうとしていた。 消灯の中、はやてちゃんは少し強めに息を吹きかけで蝋燭の火を消していく。フゥゥ…。その瞬間、再びリビングの灯はともり、 「はやて!誕生日おめでとぉぉ~~~」 元気いっぱいなヴィータちゃんがいち早くはやてちゃんに駆け寄り抱きついた。 「ヴィータぁ、ありがとうなっ。」 満面の笑みを浮かべるはやてちゃん…。その流れに乗って僕もはやてちゃんにお祝いの言葉を……、 「は、はやて、さん……ぅぅ……、おた、おたん…おめd…」 あぅっ……。しまった…。大事なところで噛んでしまったぁ…。あ、あぁ…。 「主おめでとうございます。」 「はやてちゃんおめでとうございま~す♪」 「おめでとうですぅ~!」 「おめでとうございます。」 ミスった僕を置いてけぼりに、続々と皆の祝いの言葉がはやてちゃんに伝えられていく。 「皆もありがとうな…。なんやほんま嬉しいわぁ…。」 皆に祝いの言葉をかけられ、はやてちゃんは本当に嬉しそうだ…。僕の言葉は途中で途切れちゃったけど……ぅぅ…、 で、でもっ、僕にはまだ最終兵器があるのだっ。シャマルさんとフェイトちゃんの協力により買うことが出来たこのプレゼントだ。 ガクガク。プレゼントを持つ手が震える。渡すタイミングは祝いの言葉を伝え終えた今しかないっ。よ、よし…い、いくぞっ… 「は、はやて…s…」 「なあはやて!これ見ようぜこれ!」 ぇ…?ヴィータちゃんのはつらつとした声が僕の弱弱しい声を掻き消した。 「もう、ヴィータぁ、そんなん何処から持ってきたん?恥ずかしいやろぉ…?」 ヴィータちゃんがその手に取り出したのは、なんと、はやてちゃんのアルバムだった…。…って、いや待て待て待て待て、 はやてちゃんのアルバムだとぅ…!?アルバムを振り返ること。それは誕生日会ではよく見られる光景だけど、 それが好きな人のアルバムとなれば話は変わってくる。好きな人の…、はやてちゃんのアルバムが見られるなんて…、ぁ、ぁぁ……。 勝手に舞い上がっている僕を他所に、ヴィータちゃんが1ページ目をめくると、”はやて0歳”と書かれた写真が眼に飛び込んできた。 ゼ、ぜろさいのはやてしゃん……。生まれたての天使がそ、こに……。ぐぅ…。ぁぁ…。か、かわいいよぅぅ…ぅうぅぅうぅぅぅうううううう! あまりの可愛さに絶叫しかけたが、そこはなんとか心の中で収めてお、けない…!ぅううううううううううううううううううううううう! これは…、いくらなんでも刺激が強すぎる…。その後も1ヶ月2ヶ月…、1歳2歳…と幼きはやてちゃんの写真が次々に明かされていく…。 年齢が等差数列的に増加するのに対し、僕の感情はもう指数関数的に爆発していった…。 ぅぅ…つ、次は…?次は何歳のはやてちゃんが来るんだぁぁぁっ?ドキドキ…、んっ……、あれ? 興奮気味に見ていると、写真は、ある年齢からいきなり9歳のはやてちゃんにジャンプしてしまった。 存在するはずの数年分の写真がすっぽりと抜けてしまっていたのだ。 435. 学生さんは名前がない2009/06/04(木) 23 11 12 ID s0Wpv4nl0 これは一体…。少し戸惑う僕。その一方で、 「あっ!これってさ、私らとはやてが出会ったときに撮った奴か!?なんだか懐かしーなっ」 ヴィータちゃんは写真を指差し、思い出に浸っているようだった。 写真には、9歳だった頃のはやてちゃんとヴォルケンリッターの皆が仲良く並んで映っている。まだ5人だった頃の八神家だ。 はやてちゃんは、優しい表情でその写真を見つめ、ヴィータちゃんの頭をそっと撫でた。 「なんだよはやてー。急にどうしたんだよぉ~」 「ん…?あぁ、ごめんなぁ。なんやろう、えらい懐かしくてなぁ…。 それまで私ずっと一人やったけど…、皆が来てくれたおかげでほんま楽しくなったんやで…。」 それまでずっと一人……? はやてちゃん、それはどういう……、、、あっ。。 少し考えればわかることだった。先の疑問、写真のない理由…。 それは突然消えたわけでも誰かが故意に抜いたわけでもなく、”最初からなかった”のだ…。 写真は、撮られる人間の他に撮る人間も必要だ…。はやてちゃんは親を亡くしてからずっと一人だったから……それで…。 僕はなんだか無性に切なくなってしまった…。 はやてちゃん、君は…、写真のない過去の君は、誕生日でさえも一人ぼっちで過ごしてたというの…?ねぇ…はやてちゃん……。 「ん…?どうしたん?ボーっとしとるよぉ?」 「え?あ、いえ…、だ、だいじょうぶですっ…」 「そぉかぁ?」 はやてちゃんは心配そうに首を傾げて僕の顔を伺う。ああ、いかん…。 いかんいかん…。今日は祝い事だというのに、こんなしょぼくれた顔をしてどうするんだっ。 「主はやて、これから私とリインで考えた誕生日イベントを行うので付き合ってもらっていいですか?」 「ほんまぁ?何するん?」 「それは来てからのお楽しみですぅ♪」 どうやらこれからシグナムさん&リインちゃんが考えた楽しいイベントが始まるらしい。 はやてちゃんを案内するリインちゃんにシグナムさん。 ヴィータちゃんはずっとはやてちゃんにくっ付いて甘えっぱなしだし、 ザフィーラさんは相変わらず寡黙だけど、今日はちょっとだけテンションがUPしているみたいだ。 シャマルさんは夜空を見上げながら祝い酒をグイグイいってる。 ああ、なんかいいな…。 こんな楽しい面々に囲まれて、はやてちゃんは笑顔いっぱい幸せいっぱいといった様子だ…。 幸せそうな貴女を見ていると、僕も幸せな気持ちになって、プレゼントに拘っていた自分が馬鹿馬鹿しく思えてくる… ああ…、はやてちゃん…。今日は本当に誕生日おめでとう…。これからもずっと、ずーっと、皆と一緒に居られたらいいね…。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 481. 学生さんは名前がない2009/06/06(土) 23 59 48 ID zvnD0Eo/0 一人反省会だよぉ… 翌日の夜。僕は自分の部屋に閉じこもり前日の反省会を行っていた。 前日といえばはやてちゃんの誕生日(6月4日)であり、誕生会自体は無事に成功。 八神家の皆も楽しんでいるようだったし、全体の内容は満足のいく結果に終わったといえよう。 皆が満足してくれたんだし、反省することなんてない……。普通ならそう考えるのだが、 ぼくは反省しなければならないことがある。 それは………、右手に持つ ”これ” が原因だ…。 プレゼント。 はやてちゃんのために買った誕生日プレゼント…。僕は結局それを渡すことが出来なかったのだ…。 無論、渡せなかったこと自体は猛省しなければならない点だ。けども、今回はそれ以外にも反省すべき点がいくつかあると思う…。 まず第一に、はやてちゃんの誕生日を2日前まで忘れていたということだ。好きな人の誕生日を忘れるバカが何処にいるというのか…。 第二に、金銭に余裕がなく、シャマルさんに給料の前借りを頼んだということ…。 お手伝いという名目で働らかせてもらい給料を貰ったりしているけど、その給料は元を辿れば八神家のお金であり、 はやてちゃんのお金なのだ…。そのお金で買ったとしても本当のプレゼントということにはならない。 シャマルさんにもあんなに迷惑かけてしまったし…。後でちゃんとお怒りを受け、その謝罪をしておかなければ……。 あと反省することは…。ああ、そうだ…。謝らなきゃいけない人がもう一人いる…。フェイトちゃんだ…。 会計の時に言われたのにな…、「はやてにプレゼント渡してあげてねっ」って…。それなのに僕は…。ぅぅ……。 誕生日を終えて、僕の手元に残ったのは、このプレゼントと、空っぽになった財布と、謝罪の念、くらいなものか…。 ハハハ…あまりに情けなくて笑えてくるね…。今の心境と財布のすっからかん具合がマッチして……、って、うん?なんだ? 財布を覗くと、すっからかんだと思われていた札入れに1枚の紙切れが入っていた。プレゼントを買ったときの領収書だ。 二つに折られた領収書を開いてみると… http //hisazin-up.dyndns.org/up/src/95786.jpg そこにはボールペンで「がんばってね!byFate」と書かれている…。たぶん奮起していた僕のためにこっそり書いてくれたのだろう…。 ぁぁ…フェイトちゃん…。本当に、本当に御免なさい…。全ては準備不足の僕が悪いんだ…。 ちゃんと時間をかけていれば…、色々と選択肢も増えただろうに…。もっと高価なものだって…。 初めて本気で好きになった人への、初めてのプレゼント…。内容は正解かどうかわからない。けれど準備段階では間違いなく失敗…。 でも来年は…。来年こそは絶対に頑張ろうと思う…。そうだ、来年は3ヶ月前から準備を……、トントントン!トントントン! ん?ノックの音? 「部屋におるん?夕食出来てるよぉ。」 え…、この声…まさか…は、はやてちゃん…?そ、そんな…今部屋を空けられたら…ま、まずぃ… 「何度呼んでも降りて来ぇへんから…。いないんかぁ?明けてもええ?」 「ダ、ダメですっっっ!」 「なんや、おったんか。はよぉ降りてきてなぁ~。」 一瞬、扉が開いてはやてちゃんが入ってきて「それ何なん?」と聞いてくる未来を想像したが、現実は非情。誕生日に延長戦なんてないのだ。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
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マミヤ フ…わたしじゃ到底敵わないな… ケンシロウの恋人ユリアと瓜二つの容貌を持つ女戦士。 かつて妖星のユダに囚われ、心身を傷つけられた過去を持つ。 その後、女としての感情を捨て、村を守るために戦うようになる。 ゲーム内ではボウガンや爆弾ヘルメット投げの飛び道具と ヨーヨーなどのリーチの長い攻撃を多くもち、 なおかつ機動力も高いという遠距離戦重視のキャラクターになっている。 対空技が豊富で空間制圧能力が高く、立ち回りの強さは相当のもの。 またメットボムを絡めた起き攻めもかなりイケている。 しかし、攻撃力、防御力とも最低ランクという決定的な弱点を持っており、 追い詰めた状態からあっさり逆転される事もしばしばだ。 使い手を選ぶ、上級者向けのキャラクターといえるだろう。 稼動初期から「さ・い・じ・ゃ・く」の名をほしいままにしてきたが、 研究が進んで何とか戦える様になってきた。 マミヤの使用人口の少なさから実際の対戦ではネタ殺し出来る事も多く、 現時点ではまだ十分に勝てるキャラでもある。 しかし最弱キャラの汚名返上はまだ難しそうだ。 ちなみにマミヤでシンと戦うと試合前にシンが「貴様…ユリアに似ている…」と喋る。 したらばマミヤスレ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/26689/1132468652/l50 マミヤ通常技解説 マミヤ必殺技解説 マミヤコンボ解説 マミヤ対戦攻略(キャラ対策) マミヤ台詞集 マミヤその他 マミヤ通常技解説・編集用? マミヤ必殺技解説・編集用? マミヤコンボ解説・編集用? マミヤ対戦攻略(キャラ対策)・編集用? マミヤ台詞集・編集用? マミヤその他・編集用? 名前 コメント
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8月。高体連剣道全国大会。 3年間、地獄のような激しい稽古を重ねたのは、この日のためだ。 地球人の部、亜人の部、総合。試合はこの3つにグループ分けされ、 我が十津那学園剣道部はその全てにエントリーしていた。 総合部門は犬塚勇馬が破竹の勢いで決勝まで進み、北海道解放区にある ユーパロ十一門学院所属の鬼人、地獄谷氏に圧勝して優勝した。 亜人の部は力及ばず3回戦にて全滅。 そして、地球人の部であるが・・・ 俺こと川津天が出場して、とりあえず準決勝までは勝ち上がったけれど、 岩手の龍こと冬樹大和に完敗を喫した。 冬樹は決勝戦で幼少期からのライバルである奈良の西堂宗理と歴史的一戦を交えた末に 優勝を飾るというドラマチックな展開が待っていた事もあり、 「大和と戦って負けたんだから仕方ない」という周囲の評価でもあったのだが、 やはり自分自身で納得の出来るものではない。 そう。気持ちは今でも燻っているのである。 心の中の火が消えてしまったかのような気分だった。 元々俺自身はそれほど何かに熱中するような人間ではない。 唯一熱心に取り組んでいた剣道部を引退した今、自分には何も残ってはいない。 もちろん高校3年生として本来取り組むべき受験に向けての勉強も必要だろう。 けれども、モチベーションが上がらないのだ。 なんかこう、気合が入る何かが欲しい。そんな所だ。 蒸し暑い自室のベッドに寝転がり、何とは無しにゴロゴロと過ごす。 そんな風にして休日を使い潰そうとしていた時だ。 「テ~ンちゃん~ 起きてた? そろそろ慰めに来る頃だって期待してたんじゃない?」 ドアを開けて顔を出したのは、言うまでも無く蛇神ヤマカだった。 寒いのに極端に弱いが、暑いのもけして得意ではなく、随分と目の毒な薄着をしている。 「うるさいぞヤマカ。俺は慰めなんて期待して・・・ムグ」 俺の言葉が終わるか終わるまいかというタイミングで、ヤマカがのしかかって来た。 そのまま蛇人独特のしなやかさで俺に擦り寄ってくる。 やや低めの体温とヒヤリとしたウロコの感触が、蒸し暑さに辟易していた体に心地よい。 「全国3位で落ち込むってのはゼータクな悩み。 獅子神くんなんて、せっかく全国大会にまでコマを進めたのに1回戦負けしちゃったんだよ。 テンちゃんは頑張って結果出したんだし、それでいいじゃない」 そう言いつつも、ヤマカは徐々に俺の体に絡みついてくる。 胴体の正面に体ごとのしかかり、首にはヤマカが首を伸ばして絡みついてくる。 両手足にも器用に手足で絡みつき、尾は腰からグルリとまわって足に絡みつく。 「ふふふ。ヤマカちゃんのスペシャル絡みつきで身動きできまい~」 本気を出せばいくらでも振りほどけるが、そんな気力も湧かない。 髪の毛の匂いが鼻腔をくすぐる。このリンス、なんだったっけ。 「ホントに元気ないね。悩みがあるんならお姉さんに話してみ」 頭上から心配そうに顔を覗き込んでくる。誰がお姉さんだ。早生まれのくせに。 そもそもどこで元気の有無をはかっているのか。 「何でも無ぇよ」 厨2病の残滓が疼く。自分は素直に生きてはいけない。そんなルール。 ヤマカはちょっとムッとしたような表情を浮かべると、くちを近づけて言葉を放った。 「素直に」 「素直に・・・」 「何でも」 「何でも」 「話すよ」 「話す・・・よ。言霊誘導すんなよ。わかったから、ちゃんと話すから。 何つーかさ、目標が無いんだよ。大会に向けて必死にやってただけに尚更。 受験勉強しようにも、将来の目標なんて無ぇから、どこを受けたもんだか。 だから・・・ムグ」 またも言葉が終わるか終わるまいかというタイミングで、ヤマカにくちを塞がれた。 両手足を拘束された体制でどうやってくちを塞がれたかは、推して知るべし。 30秒ほどくちを塞がれ続けた後に、ちゅるりと水音をたててヤマカは離れた。 「何かと思えば、進路の悩みかね。 勇馬っちと奥山さんがバッチリ決まってるだけに、無駄に焦ったってところ? 仕方ない。ヤマカちゃんが一肌脱いであげよ~じゃない。 要はテンちゃんの人生の目標をアタシが決めてあげれば解決するのよね」 いや、それはどうだろう。 俺が抗議の声を上げる間もなく、矢継ぎ早にヤマカは言葉を重ねた。 「テンちゃんが目指すのは『普通の人生』だよ。 普通に進学して、普通に就職して、普通にアタシと結婚して、普通に普通の家庭を作るの。 子供は3人。みんないい子なの。ウロコまみれの蛇女には、もったいないくらいの。 で、最期はアタシに見守られて御霊の杜へと還るの。これでいい?」 また酷いプランニングをされたものだ。 まったく具体性が無いし、部分的に具体的すぎる。それに。 「ヤマカ、重い」 その一言を聞いて、ヤマカはビクリと身震いして困惑した表情をした。 「少し太ったんじゃないか?」 ヤマカは一瞬だけポカンとして、次の瞬間に憤慨して抗議の声を上げた。 ふふん。ザマをみよ。 シュルリと手足をヤマカがほどいたので、起き上がって肩を寄せる。 「で、慰めに来てくれたんだよな?」 ヤマカは無言でコクリとうなづいた。 カーテンを開け、ガラリと部屋の窓を開放する。 部屋にこもった熱気や臭いが、一気に外に流れ出るような感覚。 外はすっかり日が暮れ、星の瞬く夜空が広がっていた。 「テンちゃん、今日って十津那の花火大会の日なんだよ」 ベッドの上でシーツにくるまったまま、ヤマカがこっちを見てそう言った。 「今年もゲート経由で光精霊がたくさん来てるんだってな。 そっか。今日だったんだ。去年は会場で皆で見たんだったっけ」 十津那の花火大会は、そこそこの大規模で行われる。 理由はわからないが、花火は光精霊たちにも心地よく思えるのだろうか。 打ち上げ花火に集結する光精霊の姿もあわせて、十津那の花火大会は幻想的だと評判を呼んでいるのだ。 「今年は見られないね。ザンネンだけど仕方ないか」 心底残念そうな表情をヤマカが浮かべる。 もしかして、本当はそれを誘いに来たんだろうか。 「いや、見られるぜ?」 そう言って俺は窓の外に目を向ける。 ヤマカの下宿部屋からは見られないけれど、俺の部屋からは花火が見えるのだ。 眼下に広がる街並みの奥、宵闇の向こうで一筋の炎が上がり、閃光が広がる。 「キレイ・・・」 いつの間にかヤマカは俺の隣に立ち、二人で並んで打ち上げ花火を見続けた。 いや、余計な事は言うまい。美しさを比べるなど無粋だ。 「テ~ンちゃん」 うう・・・ 「ヤマカの方がキレイだ・・・よ」 「フフン。よろしい」 ヤマカの横顔は、心底満足げだった。 ヤマカさんの将来プランニングのセリフところで何故かちょっと泣けた。泣くようなシーンじゃないのに -- (名無しさん) 2012-08-12 13 18 40 SSの中から新しい設定や世界が広がっていくのは楽しい。ヤマカさんはずっとキャラが変わらないような気がしてきた -- (とっしー) 2012-08-15 03 14 34 普通の人生って結構難しいもんだよね。 しかしとことん厨二が抜けない天ちゃんと脱出不可能なヤマカロックは笑った -- (名無しさん) 2013-06-26 02 54 28 川津君は意外と剣道が強かったんですね。日本全国規模に広がった交流と学生たちが浮かんできた全国大会ですね。ヤマカさんはとりあえず将来のために川津君の就職などを後押ししてはどうでしょうか -- (名無しさん) 2014-12-03 17 24 05 名前 コメント すべてのコメントを見る
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トップページ>ストーリー>ドリトル先生のサーカス ドリトル先生のサーカス 発行 US 1924年 UK 1925年 JP 1952年 英名 Doctor Dolittle s Circus 目次 第1部炉ばたの、だんらん 先生、友だちと妹にみるけられる 商売の相談 みつかった先生 先生、がっかりする アラスカ生まれのソフィー 北国からの使者 第2部逃げ出す計画 サーカスの「動物夜祭り」 荒れはてた庭で 猟犬の大将 ベンチャーチからの旅人 グランチェスターゆきの馬車 第3部にせの追いはぎ 川づたいに海へ 治安判事ウィリアム・ピーボディ卿 イヌホオズキというキツネ 「ドリトル博士救急袋」 第4部またサーカスへ 売薬騒動 ニーノ もう1ぴきの、ものを言う馬 外題看板の、すばらしい芸当 名馬ベッポー 理想の牧場 引退した辻馬車馬、荷馬車馬の会 第5部マンチェスターのベラミー氏 動物劇 ポスターと銅像 成功、繁栄、そして雨 ブロッサムの、なぞの失踪 先生、サーカス団長になる 副団長、マシュー・マグ ドリトル・サーカス
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登録日:2010/06/03(木) 10 15 45 更新日:2023/10/27 Fri 17 17 47NEW! 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 インセクター羽蛾 ゴキブリ ゴキボール シリーズカード バニラ マクドナルド 原作出身 地属性 昆虫族 星4 皆勤賞 絶版 通常モンスター 遊戯王 遊戯王DM 遊戯王OCG 遊戯王ラッシュデュエル ゴキボール/Gokibore 通常モンスター 星4/地属性/昆虫族/攻1200/守1400 丸いゴキブリ。ゴロゴロ転がって攻撃。守備が意外と高いぞ。 遊戯王OCGの黎明期、第一期パックのVol.6で登場したカード。 地属性・昆虫族の下級モンスターにして、昆虫族使いの魂のカード。 昆虫族の中でも至高のレアリティをもった超レアカード。 守備力1400。これは採用率の高い、リクルーターモンスターの大半の攻撃を防ぐことができる最高峰の物で、《月の書》にも強い。 攻撃力1200。これは直接攻撃できる状況ならそこそこの火力で、かつ採用率の高い《奈落の落とし穴》に引っ掛からない。 シンプルな通常モンスターなので、効果モンスター対策の《スキルドレイン》や《禁じられた聖杯》を気にする必要もない。 原作では日本チャンピオンのインセクター羽蛾が所持・使用した。 さすが日本チャンピオン。使用カードもすごいぜ! また羽蛾さんが城之内のデッキに細工をする際に雇った少年の報酬に、なんとこのカードを提供している。 さすが日本チャンピオン。太っ腹だぜ! なお少年は「羽蛾さん!これ『ゴキボール』! レアカードなんかじゃない!」と言っているが、 おそらくこれは「こんな、“ただのレアカード”なんかと呼ぶのはおこがましいカード(は申し訳なくて受け取れません)!!」といった意味合いだと思われる。 その後、少年は目に殺虫剤を浴びせられるという制裁を受けるが、羽蛾さんの好意を無下にした罪は重いので仕方がないだろう。 さらにドーマ編において、王様とのデュエルの際、カイジもびっくりの心理戦。 相棒の魂を封じ込めたカードと嘘をつきなんとこの貴重なカードを破り捨てた。 王様を精神的に追いつめるためならレアカードでも何のためらいもなく破る羽蛾さんに視聴者は感涙した。 OCGでも生産量が少ない・実用的・人気もあると三拍子揃ったカードなので、入手が困難なカードである。 諭吉一枚二枚は投げ出す覚悟は必要だろう。 追記・修正お願いします △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- 実はただのコモン昆虫族カード。 最初期に登場した低ステータスで、現在では殆ど使われることのないカードである。 昆虫族・低攻撃力・バニラという点でも《大樹海》《ドラゴンフライ》等に対応する《フライングマンティス》《キラー・ビー》が存在する。 地属性という点でも攻撃力で勝る《吸血ノミ》や守備力で勝る《ビック・アント》が存在するため、このカードを使うメリットはほぼ皆無。 しかしノーマルカードではあるが、入手困難なのは本当である。 今までVol.6にしか収録されておらず再録されていないので、よほど昔からのプレイヤーでなければ持っていない。もしかしたらストレージを漁れば出て来るかもしれないが。 もし持ってる人は大事にするといい。 TFでは、あるイベント中に元キングにこのカードが渡され激怒するというイベントがある。 ちなみに海外ではマクドナルドのハッピーセットの付属としてのみ収録された。 このため本当のレアカードなのだが、飲食店でもらえる景品としては間違っている気がする。 何気にアニメでは出番が多く、DM・GX・5D s・ZEXAL・東映版とARC-V以外の全てに登場している。 「羽蛾さん、これゴキボール! 追記・修正じゃない!」 『うるさい! オレの中では追記・修正なんだよ!』。 △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- だが奴は・・・弾けた 2018年に、「トーナメントパック2018 Vol.3」にて再録が決定。 この「トーナメントパック」シリーズに収録されるカードは絶版になっているカードが多く、 2017年からは「後のパックで関連カードが収録される」と言う傾向が見られた為、「ひょっとしてゴキボールのリメイクが来るのでは…?」と囁かれていた。 そして「SOUL FUSION」にて遂に… ゴキポール 星3/地属性/昆虫族/攻1000/守1200 このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。 ① このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。 デッキからレベル4の昆虫族モンスター1体を手札に加える。 この効果で通常モンスターを手札に加えた場合、さらにそのモンスターを手札から特殊召喚できる。 その後、この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力以上の攻撃力を持つ、 フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。 リメイク版《ゴキボール》。トーテムポールみたいに三匹が積み重なっている。 墓地送りをトリガーとしたレベル4昆虫族サーチと、そちらでバニラをサーチした場合に特殊召喚とそのモンスターの攻撃力以上のモンスターを破壊する効果を持つ。 書き出すと効果が2つに分かれているように見えるが、テキストが①しかない事からも分かる通り一度の効果解決で両方とも処理される。 場所も方法も問わず墓地に落ちれば効果を発揮するので、展開のとっかかりとしてはまずまず。 《ゴキボール》の攻撃力の低さを生かした除去効果であるが、実は一番除去範囲が広くなるのは《ゴキボール》(攻撃力1200)ではなく《カマキラー》(攻撃力1150)。 また、上述の通り同じ攻撃力1200・地属性でも守備力1500の《ビック・アント》が存在する。 一応そっちと違い《スクープ・シューター》に破壊されないため、完全下位互換ではないと言い訳して使えなくもない。 そもそも実戦でこの程度の攻撃力や守備力の差が問題となって不利に陥ることはほとんどないのも事実。 せっかくだからゴキブリ系で統一したいという場合や他のカードを入手するのが面倒な場合は《ゴキボール》を優先するのも十分にありだろう。 相手の場に攻撃力2000以上しかいない場合は同じゴキブリカードの《G戦隊 シャインブラック》で充分なのは内緒。 G(ジャイアント)・ボールパーク フィールド魔法 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 ① ダメージ計算時に発動できる。 その戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージを0にし、 自分のデッキからレベル4以下の昆虫族モンスター1体を墓地へ送る。 この効果で通常モンスターが墓地へ送られた場合、 さらにその同名モンスターを自分の手札・デッキ・墓地から任意の数だけ選んで特殊召喚できる。 ② 自分フィールドのモンスターが相手の効果で墓地へ送られた場合に発動できる。 自分の墓地から昆虫族の通常モンスター1体を選んで特殊召喚する。 まさかまさかのフィールド魔法。野球しようぜ!ゴキボールは(お前)ボールな! 戦闘時にダメージを0にしてレベル4以下の昆虫族を墓地落とし 落としたのがバニラなら同名モンスターを展開。 自分のモンスターが相手の効果で墓地に送られたらバニラ昆虫族を蘇生、と展開補助に特化した効果を持つ。 《ゴキポール》を落としてバニラ昆虫召喚 除去で無理矢理戦闘を終わらせるのも良し、 《ゴキボール》を落として《ゴキボール》を3体並べても良し。まさに増殖するG (1)の効果は戦闘を介する必要があるが、このフィールドが張ってある時に無策で攻撃してくる相手はまずいない。 しかし、テキストをよく読むと「ダメージ計算時に発動できる」とあり、 実はモンスター同士の戦闘だけではなくダイレクトを喰らう、もしくは喰らわせる場合でも発動できると言う抜け道がある。 レベル4が主体になるので《ウイルスメール》、複数同名モンスターを並べられるので《クロス・アタック》や《デルタ・アタッカー》辺りを使ってこちらから発動させる事も可能。 また《メタバース》でバトルフェイズ中に発動させて奇襲を仕掛けるのもあり。 他のカードを使わずとも最悪自爆特攻で無理矢理展開しに行くこともできる。 G(ジー)戦隊 シャインブラック 通常モンスター 星4/地属性/昆虫族/攻2000/守0 黒光りするスーツを身にまとい、戦場を駆け回る"黒の閃光"…。 影あるところにG戦隊あり! 隠された飛行能力を駆使して巨大なモンスターにも立ち向かうぞ!! ジャンプビクトリーカーニバル2018で配布されたプロモカード。近年良く居る攻撃力2000なバニラモンスターの一種。 バニラの昆虫族の下級モンスターとしては最高の攻撃力を保持。 何の制限もデメリットもないため非常に小回りが利く仕様になっている。Gだけに 超装甲兵器ロボ ブラックアイアンG(ジー) 効果モンスター 星8/地属性/昆虫族/攻2400/守2800 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分の墓地に昆虫族の同名モンスターが3体存在する場合、その内の任意の数だけ対象として発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。 その後、対象のモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。 (2):このカードの効果で装備しているモンスターカード1枚を墓地へ送って発動できる。 墓地へ送ったそのカードの攻撃力以上の攻撃力を持つ、相手フィールドのモンスターを全て破壊する。 最強ジャンプ2018年9月号の付属カード。ゴキブリと戦隊ロボをモチーフとした地属性・昆虫族の最上級モンスター。 自身を手札から特殊召喚して昆虫族を墓地から装備する効果と装備したモンスターを墓地へ送りそれ以上の攻撃力の相手モンスターを全て破壊する効果の2つを持つ。 このように、《ゴキボール》を含めたまさかの夏のG祭りに多くの決闘者が(良くも悪くも)衝撃を受ける事となった。 また、これらのカードの登場により《吸血ノミ》や《キラー・ビー》などレベル4昆虫族バニラ達には大きな利点が生まれることとなった。 追記・修正は《ゴキボール》で遊んでからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 真似して破っちゃった -- 名無しさん (2014-03-08 17 11 44) なつい -- 名無しさん (2014-03-08 17 50 52) ↑2なんでことを…。 -- 名無しさん (2014-03-31 09 54 34) 初期の下級カードにしては攻撃力が微妙に高めなほう...かな? -- 名無しさん (2014-03-31 11 49 16) 見つけると買っちゃうカード。使わないけど(笑) -- 名無しさん (2014-09-11 08 13 50) 「オレの中ではレアカードなんだよ!」声に出してみたい -- 名無しさん (2014-09-11 08 19 24) コレをぞんざいに扱う一方でインセクトクイーンはめっちゃ大事にしている(撃破された時に叫ぶ程)羽蛾……アイツの趣味が分からん -- 名無しさん (2014-09-11 08 31 35) ↑いちおう原作ではインセクトクイーンは強いからだろwww ゴキボールは雑魚だからぞんざいなだけで -- 名無しさん (2014-12-19 00 15 27) TFSPでは専用カットイン+セリフ付きで召喚してくる…おいスタッフなに考えてんだ。 -- 名無しさん (2015-02-04 12 30 37) ↑2 ゴキボールさんはレアカードじゃないか!(錯乱) -- 名無しさん (2015-02-21 08 32 45) バニラやリクルーターを考慮しても吸血ノミやビック・アントの方がいいな -- 名無しさん (2015-02-27 00 24 22) 何故英語名が「Gokiball」ではないのだろうか。 -- 名無しさん (2017-07-13 09 56 00) ↑boreは「退屈させる」という意味なのでありふれた通常モンスターにはある意味相応しい -- 名無しさん (2017-10-20 12 19 12) ゴキボール再録+強化は草 -- 名無しさん (2018-06-15 14 19 23) なにがなんでもゴキボールを実用的にするという鋼の意思を感じる -- 名無しさん (2018-06-15 14 26 30) 遊戯王は本当に「G」が好きw -- 名無しさん (2018-06-16 20 35 56) 一番上 顔面に殺虫剤を噴射 -- 名無しさん (2020-02-29 10 57 53) ↑8 関連カードにレアカードがあるのは秘密だ。 -- 名無しさん (2021-05-19 13 11 11) ↑2 良い子も悪い子も真似してはダメだぞ! ガチで視力が落ちることがあるからな(マジで)。 -- 名無しさん (2021-06-06 16 40 07) 恐ろしい事にこいつ2体で超弩級軍貫を握れてしまう・・・。 -- 名無しさん (2022-05-07 11 27 41) ↑もういくらが食えねえぞ… -- 名無しさん (2022-05-07 12 48 16) 名前 コメント
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エミヤ 真名:エミヤ 地域:日本 属性:中立・中庸 STR:D END:C AGI:C MAG:B LUC:E 特性:男性、サーヴァント、【人】、人型、最愛 ベースヘルス:1000 MOV:4 範囲:4マス、対象1 ベースアタック(STR):75 ベースアタック(MAG):175 STN:7◈ターン ヘルス:XXX/XXX アジリティ:XX/XX ラック:XX/XX 詠唱:0/6 メモ:範囲1~2の通常攻撃はエミヤのBA(STR)を使います。範囲3以上の通常攻撃はエミヤのBA(STR)とBA(MAG)の20%を使います〘例:75+35=110〙;対魔力の効果に影響されません。 (エミヤ)クラススキル:単独行動 ー ランクB (パッシブ1)高いSTNを持っています(7◈ターン)。 (パッシブ2)マスターのZONが2マス増える。 (パッシブ3)敵マスターやキャスターがアーチャーと契約を結びたい場合、その敵ユニットがサーヴァント契約ロールを三回成功する必要があります。 (エミヤ)クラススキル:対魔力 ー ランクⅮ (パッシブ1)MAGランクⅮ同等以下のユニットから受けたMAGダメージが全て無効されます。それ以外の受けたMAGダメージは全て20%減らします。この効果も宝具に適用されてます。 (パッシブ2)弱体耐性が10%増える。 ②の効果はSTRダメージを与える攻撃・スキル・宝具じゃない限り、或いは「対魔力に影響されません」攻撃・スキル・宝具じゃない限り、瞬殺と即死を影響します。消滅は一切影響されません。 (エミヤ)千里眼 ー ランクC (エミヤ)心眼(真) ー ランクB (エミヤ)魔術 ー ランクC 現代の魔術を使える能力。「魔術」スペルを使うことができます。 (エミヤ)魔術:強化 (エミヤ)魔術:投影 (エミヤ)魔術:グラデーション・エア ー ランクA+ エミヤの宝具の基礎。 (エミヤ)回路接続 ー ランクEX (エミヤ)投影:干将・莫邪 ー ランクC-〈対人宝具〉 (エミヤ)投影:干将・莫邪オーバーエッジ (エミヤ)投影:偽・螺旋剣「カラドボルグⅡ」 ー ランクA〈対軍宝具〉 (エミヤ)投影:赤原猟犬「フルンディング」 ー ランクA〈対軍宝具〉 (エミヤ)投影:熾天覆う七つの円環「ロー・アイアス」 ー ランク?〈結界宝具〉 (エミヤ)無限の剣製「アンリミテッドブレイドワークス」 ー ランクE~A++〈固有結界宝具〉